「下痢止め」は使ってもいいの?

下痢の時には下痢止めを使っていいのでしょうか?

最近は「必要があって下痢が発生するので、むやみに下痢を止めてはいけない」という考え方も一般的になってきました。

必要な時に薬を使用するのは良いのですが、
習慣的に使用すると、かえって腸を痛め、腸本来の機能に支障をきたし、結果的に身体に悪い影響を及ぼすようになるのです。

これは正しい考え方と言えます。腸の中に害のある菌やウイルスが入ったから下痢によって排出しようとする作用が働くわけなので、悪いものがきちんと排出される以前に下痢を止めてしまっては逆に体の回復が遅くなってしまう恐れがあるのです。 

次のような原因で下痢が発生する場合には、様子を見て下痢止めを飲むこともあります。長く下痢が続くことにより、脱水症状になったり、体力がどんどん低下してしまう恐れがあるからです。

【感染性の下痢ではなく、下痢止めを飲んでもよい下痢】
過敏性腸症候群
消化不良による下痢
冷え生理に伴う下痢
・その他、一過性の下痢
 
ただし、下痢の原因がはっきりしない場合も多いので、下痢が続く場合には医師に相談するようにしましょう。
風邪や嘔吐下痢症の場合には、ビオフェルミンなどの整腸剤が処方されます。

さて、下痢止めをむやみに使ったり、常用することをおすすめできない理由があります。下痢止めに副作用があるから、そして体にとって自然なものではないからです。

下痢止めは薬ですから必ず副作用のリスクはあります。科学添加物やタール系色素の摂取しすぎが体に悪い影響を及ぼすとわかっているように、「科学的なものを体に入れることによってなんらかの反応が出てしまうリスクが高まる」ということはご理解いただけると思います。

下痢止めに含まれる成分をいくつかご紹介しておきましょう。

【クレオソート】
一時期、クレオソート(木クレオソート)は殺菌作用があるので腸の善玉菌も殺してしまうのではないかということが言われていましたが、その後の研究で菌を殺したり、善玉菌の成長を抑制したりすることはないと判明しました。ただし、悪玉菌を抑制することもできません。

あくまでも腸のぜん動運動や水分量をコントロールすることによって下痢を止めるので、腸内環境の根本的な改善にはならないことを理解しておきましょう。

大量に飲まなければ副作用の心配はありませんが、大量使用や継続使用することで副作用や人体への悪影響も報告されています。

【塩酸ロペラミド】
以前は医師が処方する薬にのみ含まれていた成分ですが、現在は市販薬にも含まれている成分です。非常に強い下痢止め効果がありますが、効きすぎて便秘になることもあります。

まれにですが、ショック状態になるなどの副作用も報告されていますので、基本的には医師に相談して服用することをおすすめします。

便秘になるということからも分かるように、腸内環境を改善する効果はありません。

【タンニン酸ベルべリン】
お茶などに含まれる渋み成分「タンニン」由来の成分で、腸の粘膜を守り水分量を調整する効果があります。腸内の腐敗なども防ぎます。副作用は殆どありませんが、やはり使い過ぎれば便秘になってしまいます。

一時的な下痢であれば、状況を見ながら、そして加減しながら下痢止めを使ってかまいません。
ですが、やはり慢性的な下痢の場合は「下痢にならないよう根本的に治療・改善する」ことが重要です。食事やサプリメントのように自然な形で腸に働きかけ、副作用の心配がない方法をおすすめしたいと思います。
腸内善玉菌が善玉菌が多い腸内環境にしよう!

下痢の改善は腸内環境を整えよう

健康の要は何といってもおなかが丈夫であることにつきます。昔から「元気の元は胃腸から」と言われています。

おなかが丈夫という事は免疫力が高いという事です。免疫力の高い人はたとえ有害な物が体の中に入ってきたとしても腸内で十分に処理する事ができるからです。

例えば、ある食堂で有害な下痢の原因となる細菌のついた食べ物を食べたとします。その時、下痢となって症状が表れる人と、全く下痢の症状にならない人がいます。
これは腸内環境の良しあしで決まります。腸内環境が良い人は、有害菌が増えにくい環境になっており、そのため下痢にならないでいるのです。

下痢が続く、すぐ下痢になる方はまずは腸内環境を整えましょう。腸内環境を整えるのに必要な善玉菌のサプリメントアありますので、上手に利用しましょう。