梅雨時期のカビで下痢に

下痢の原因・梅雨時期の黒、青、赤、白、緑、黄色のカビ
これから梅雨時期に入りますが、湿気の多い時期にはカビが繁殖しがちです。

カビは食品を腐敗させるだけでなく、実は重篤な病気も引き起こします。

下痢にもなります。

最近では、こういったカビによる病気が増えているといわれています。

たかがカビですが、決して侮れない理由があるのです。


目次
・下痢の原因となるカビの種類  ・色で見分けるカビ  ・繁殖しやすい場所  ・黒カビの害  ・カビの除去と対策  ・死に至る危険な黒カビ  ・有益なカビ  ・赤カビ毒菌  ・最も危険な赤カビ  ・実例  ・下痢を起こす緑カビ  ・食品のカビについて  ・腸内環境を強化しよう

下痢の原因となるカビの種類

カビは色によって、人にとって「良いカビ」と「悪いカビ」を見分けることができます。

カビの姿は目に見えないほど小さいので、私たちがどんな種類のカビなのかを判別するには、色で見分けるしかありません。

カビには黒色、青色、赤色、白色、緑色、黄色のカビがあります。

下痢になる、危険なカビはどれなのか、カビ対策も含めてお伝えします。

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色で見分けるカビ

①黒カビ
ぜんそくやアレルギーを起こす黒カビ(学名:クラドスポリウム)
黒カビは家の中には至る所に存在する代表的なカビです。

結露しやすい窓の近くにあるカーテンや、エアコン、湿気がこもる浴室等に特によく発生しますが、住環境の中にはいたる所に存在しています。

空気中やハウスダストにもたくさん存在しているため、喘息やアレルギーの原因になる可能性があります。

黒カビは頑固で生命力が強いため、いったん生えてしまうと、なかなか完全に退治することができません。

汚れやすく、湿気がたまりやすい箇所に発生しやすいので、日頃からこまめに掃除や換気をして発生を予防することが大事です。

しかし、屋外の空気中でも頻繁に検出され、多少の乾燥状態でも耐えられると考えられています。
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●繁殖しやすい場所

黒カビは湿気の多いところで生育する好湿性真菌の仲間

・湿気がこもりやすい場所(浴室内の随所、洗面所の壁など)

・結露が発生して湿った場所(窓のサッシや壁、床)

・生活水で頻繁に濡れる場所(台所の流し周辺)

・エアコン

・お饅頭、ケーキ、野菜、衣類等
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●黒カビの害

黒カビは、カビ毒を生産するということはないようですが、喘息やアレルギーの原因になるとされています。

室内で黒カビが多く検出される場合には、汚染源が室内のどこかにある可能性があるため、汚染源を突き止めて、清掃洗浄・除菌して健康被害防止に努めるのが望ましいと考えられます。
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●黒カビの除去、防カビ対策

黒カビは、アルコールなどの消毒剤に弱く、耐熱性もあまりなく、カビの中では比較的除菌しやすい種類の方です。

ただし、浴室のタイル目地のようなところでは、目地の奥深くに菌糸が入り込んでいる場合が多いため、表面だけ菌体を除去しても、しばらくするとまた繁殖して黒い汚れとして目立ってきてしまうことはよくあります。

対策としては、

・こまめな掃除

・高湿度環境が続かないように湿度管理

・通気確保

・水分で濡れた所があればこまめに拭き取って乾燥させる

といったことを日常的に行うのがおすすめです。
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●死に至る危険な黒カビがある

黒カビの中でもエクソフィアラ、アスペルギルス・フミガタスは危険な猛毒の黒カビの一種です。

小さな傷口から感染すると炎症を起こして、最悪の場合脳まで侵入し、死にいたることもあります。

エクソフィアラは、洗剤そのものはカビは生えないのですが、シャンプーの泡には、皮膚のカスや皮脂などの油が含まれ、それらを栄養にして繁殖してしまいます。

風呂場の片隅に置いているシャンプーボトルの側面やノズルなどに黒カビが発生します。

洗濯機槽、浴室の排水溝や、加湿器の内部からエクソフィアラが見つかった例もあります。

アスペルギルス・フミガタスは家中のカビが発生する場所に潜んでいます。

毒性が強く、フミガタスを吸い込むと、アレルギー反応を起こし、気管支炎や肺炎を引き起こすことがあります。

これが、アレルギー性気管支肺アスペルギルス症となり、治療が遅れると、肺の組織が破壊され、呼吸不全を招きかねない、怖い病気です。国内に20万人もの患者がいると推測されています。

血流に乗って菌が全身に廻るともっと深刻となります。

ほこりに多く、エアコンのフィルター、噴出し口に注意して掃除しましょう。
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②青カビ

有益、有害の2種類がある青カビ(学名:ペニシリウム)
青カビの種類は約150種類といわれており、学名を「ペニシリウム」といいます。
イギリスのアレクサンダー・フレミング博士が、その分泌物から世界初の抗生物質である「ペニシリン」を発見したことは有名です。

一方で、青カビは湿気の青カビはみかんやレモンなどの柑橘類やリンゴといった果物、餅やパンによく発生する他、魚肉練り製品、サラミソーセージなどにも発生しま
す。

また、ほこりはもちろん、穀類や果実といった農産収穫物等にも見られます。靴に発生することもあり、自然環境中に広く分布しているカビです。

青カビは有害なものと無害なものがあります。
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●有益な青カビ

青カビの中でも特に有名なのは、「ペニシリウム・クリソゲナム」。ペニシリンという抗生物質を分泌することで知られています。

「ペニシリウム・カマンベルティ」はカマンベールチーズの製造に使われるもので、色は白いのですが、ペニシリウム属(青カビ)の一種です。
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●有害な青カビ

青カビには米を黄色や橙色に変色させる「ペニシリウム・シトリナム」、「ペニシリウム・イスランジカム」などがあります。

穀類に発生するシトリニンは腎臓に悪いカビ毒であることが知られています。

腎細尿管上皮変性を起こします。

ミカンやレモンといった果実や、ユリやチューリップなどの球根類、穀類などの貯蔵中に、ペニシリウム属のカビが寄生して起こる病気は「青カビ病」と呼ばれています。

「カンキツ青カビ病」はその代表的なもので、貯蔵中の果実に「ペニシリウム・イタリカム」が寄生することで起こります。

青カビの中にはマイコトキシンというカビ毒を作り、ガンの原因になるものもありますから注意が必要です。

青カビは、黒カビと並んで日常生活で最も馴染みのあるカビのひとつです。

空気中に常に浮遊しているので、パンやお菓子等に真っ先に生えるのは、大抵がこの青カビです。

特に毒性はありませんが、青カビが生えているということは、赤カビ等の有害なカビも生えていると考えるのが自然です。

小さなカビでも周りに菌糸を広げている可能性があるので注意しましょう。

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③赤カビ 下痢を起こす赤カビ(学名:フザリウム)

●赤カビ毒菌はフザリウム
赤カビは畑などの土壌に多く生息し、特に麦やトウモロコシに寄生します。

梅雨時期なると小麦に発生する赤カビ病は非常に危険な赤カビ毒素を作ります。

赤カビ病の原因となるカビ毒菌はフザリウムという種類で、デオキシニバレノール(DON)という毒素を作ります。

デオキシニバレノールを高濃度に含む食品を食べると、吐き気、嘔吐、腹痛、めまい、下痢、頭痛等の症状を伴う中毒症(急性毒性)を引き起こします。

そのため赤カビ対策に農薬が散布されます。しかし、農薬散布に伴い、残留農薬の健康被害も出ています。

残留農薬は腸内環境を破壊し、下痢をはじめ胃腸障害など体調不良を訴える人がいます。

赤カビといっても、桃色、紫、薄黄色、赤など様々な色として現れます。古くなったパンやごはんなどに生えてくる赤色がかったカビも赤カビです。

湿度が高い場所なら金属やプラスチックの上でも繁殖するため、エアコンのファンやフィルターなどに多く繁殖します。
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●最も危険な赤カビ毒菌はマイコトキシン

赤カビはマイコトキシンという危険性の非常に高いカビ毒をつくり、赤カビに汚染された食べ物を食べると、嘔吐や下痢などの食中毒症状や、免疫機能の低下を引き起こします。

マイコトキシンの一種であるアフラトキシンは、天然の物質としては現在知られている中で最も発ガン性の高いものです。

特に、ピ-ナッツ、ピスタチオナッツ、アーモンドなどの種実類、トウモロコシ、ハト麦、そば粉などの穀類及びそれらの加工品、ナツメグ、トウガラシなどの香辛料、ナチュラルチーズなど多くの食品から検出されています。

青カビの生えた食べ物は食べても問題ない場合がありますが、赤カビの生えた食べ物は絶対に食べないようにしましょう。

赤カビは「フザリウム」と呼ばれる植物病原菌のひとつです。

その名の通り、植物を枯らしたり腐敗させる作用を持ちます。

トマトやサツマイモ等の野菜が枯れてしまう「赤カビ病」と呼ばれる病気はフザリウムが原因です。

収穫した野菜に生えることもありますが、身近なところでは古くなったパンやごはんに多く発生します。

この赤カビは、植物を枯らすだけでなく人間や家畜にも有毒な「マイコトキシン」というカビ毒を産生します。

マイコトキシンは重篤な中毒症状を引き起こしたり免疫不全を引き起こす、非常に毒性の強いカビ毒です。

少しでも赤カビが見られる食品は、絶対に食べずに捨てるようにしましょう。
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実際例:

1960年、英国でブラジル産の落花生粕を餌として与えられた10万匹の七面鳥が死ぬ事件が発生した。

餌に含まれていたマイコトキシンが原因でした。

なかでもマイコトキシンの毒性はダイオキシンの10倍以上といわれ、また天然物で地上最強の発癌物質です。

このマイコトキシンの人に対する急性毒性は、サリンの約80分の1と言われ、例としては、1974年にインドで肝炎のために106名という多くの人が死亡した事件やケニヤでの急性中毒事件などがあります。

慢性中毒については、タイ、フィリピン、南アフリカ、ケニヤなどで、肝ガン発生率とマイコトキシン摂取量との間に関連性があるとの疫学調査の結果が報告されています。

マイコトキシンに汚染された餌を食べた家畜のミルク、卵、肉なども汚染される恐れがあるのは否めない。
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お風呂の赤いものは何?

お風呂の床や排水溝の近くに発生するあのピンク色のカビの様なものは、赤カビではなく「ロドトルラ」という赤色をした酵母の仲間です。

湿気を好み、皮脂や石鹸のカスを栄養にして繁殖するのはカビと同じですが、毒性はありません。

カビと違い、掃除をすれば簡単に落とすことができますが、見つけたらすぐに取り除くようにしましょう。

黒カビの発生原因にもなります。
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④白カビ

発酵食品に利用の白カビ
白カビは見た目が黒くなるようなカビとは違い、一見綿ボコリのように白くてフワフワしています。

主に発生しやすいのは、風通しの悪い木材で作られた場所や自然食品などです。
白カビを利用して発酵させる食品もあるため、一概に危険ともいえません。

食べ物や建材等、いたるところに発生するフワフワした白カビ。色こそ
違いますが、実は青カビや黄カビの仲間であることがほとんどです。

一見よく似たカビでも、性質が異なっているものもたくさんあります。

中には、強いカビ毒を産生するものもあるので、他のカビ同様吸い込まないように注意が必要です。

また、カマンベールチーズやブリーチーズの製造に用いられるカビも「白カビ」と呼ばれていますが、こちらも生物学的には青カビの一種です。
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④緑カビ 下痢を起こす緑カビ

青カビとよく似た緑色の粉っぽいカビが、畳の裏や木材に生えているのを見たことがありませんか?

これは「トリコデルマ」というカビで、青カビとは全く別のものです。

一般的に「ツチアオカビ」とも呼ばれるこのカビは、家の中でも湿気の多いところでよく見られ、木材の劣化や腐敗を引き起こします

また、トリコデルマもカビ毒を発生させるので、多く吸い込むと腹痛や下痢といった中毒症状を起こす恐れがあります。

鉄筋コンクリート製のマンションではあまり馴染みがないかもしれませんが、木造住宅では梅雨時になると毎年発生することもあります。
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⑤黄カビ 乾燥を好むカワキコウジカビ

オレンジや黄色のカビは今までのものとは生態が異なります。

これまでのカビが湿気を好むのに対し、黄カビは乾燥を好みます。

このカビは正式名称を「カワキコウジカビ」といい、ガラスやフィルム、刀剣といった場所に発生します。

カメラのレンズに曇りを生じさせるカビも、この黄カビです。

空気中の湿気を養分として、乾燥した場所に発生するのが特徴です。

他にも、青カビ等が繁殖できない保存食にも発生することがあるので注意が必要です。
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食品のカビは基本的に取り除けない

賞味期限を忘れて、パンにカビが生えってしまったらどうしますか?

カビの部分だけえぐり取れば大丈夫、と思っている方は意外と多いのではないでしょうか?

残念ながら、目に見える形でカビが生えている食品は、中まで菌糸が入り込んでいることがほとんどです。

少しでもカビが生えた食品は処分することをおすすめします。

カビから産生されるカビ毒は、肝臓や腎臓といった代謝系に大きなダメージを与えることが知られています。

また、アフラトキシンというカビ毒は最も強い発ガン性物質のひとつです。

これらは、高温や油にも強く多少加熱しただけでは完全に分解されません。

油で揚げたり茹でても半分以上のカビ毒が残り、ゆで汁にもカビ毒が移ってしまうことが知られています。

少しだけのカビだともったいなく感じてしまいますが、ほとんどの食品は一度でもカビが生えたら廃棄するようにした方が良いでしょう。
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カビキラーはどういうカビに効くか

カビとりの強い味方になるカビキラーですが、どういった種類のカビに効くのでしょうか?

塩素系漂白剤のひとつであるカビキラーは、強い殺菌力と漂白力を持っています。

主成分の次亜塩素酸がカビを分解して、黒い汚れのように見えるカビの代謝物を漂白します。

次亜塩素酸はほとんどのカビに対して有効なので、カビそのものに対してはかなり効果が高いと言えるでしょう。

ただし、液体である以上使う場所には注意が必要です。

水分が浸透しやすい木材部分や壁紙に使うと、素材そのものの色や壁紙のプリントがはがれてしまうことがあります。

そういった場合は別の方法を考えたほうが良いでしょう。

また、強い成分を含むので、子供やペットの手が届く部分も避けたほうが無難です。

エタノール等を使って根気よくカビを落としていく方法を取るか、専門の業者に依頼するのがおすすめです。

また、微生物の力を使ったバイオ系のカビ取り剤を試してみるのも良いでしょう。

カビを取るときは、カビの生え方と素材の性質、耐久度等をよく考えてカビ取りの方法を選ぶことがポイントです。
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腸内環境を強化しよう

元気の元は胃腸から」と昔からよく言われています。

私達は食べて健康になっていますが、総て食べた物が良いものではありません。

中には体に害になるものも数多く食べています。

それでも健康でいられるのは、腸内で行われる様々な活動のお陰です。

有害なものは素早く排出する機能があるからです。

腸内環境が良好であればいいのですが、腸内環境が悪くなると様々な機能が低下し、下痢が続いたり、体の不調を来します。

まずは腸内環境をしっかり整えてみましょう。

腸内環境を整えるサプリメントがありますので上手に利用しましょう。

下痢の改善は一段と早くなります。

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