旅行者下痢は血液型が関係

下痢の原因の旅行者下痢症は血液型が関係する

これから益々海外に出かける人が多くなると思いますが、海外での旅行にはしっかりとした準備や知識が必要です。中でも下痢になる人は増えています。

旅行中の下痢の原因は様々ですが、下痢になりやすい血液型があると実験の結果が世界で発表されていました。

下痢になりやすい人に血液型が関係しているとは驚きです。ではどんな人が下痢になりやすいのでしょうか?

下痢になりやすい人はA、AB型
血液型がA型の人といえばどんなイメージでしょうか。 几帳面、まじめ、などいろいろですが、科学的な根拠はありません。しかしこのほど、科学的に裏付けされたA型の人の特徴が明らかになりました。他の血液型と比べ、「旅行者下痢症」にかかりやすいという事が実験の結果発表されています。

A型の人だけに見られる血液細胞の「取っ手」
米科学誌サイエンス・ニュース(電子版)によると、A型の血液細胞には、他の血液型には見られない糖分子が付いています。そしてA型の人の腸は、その糖分子で覆われています。

病原性大腸菌はタンパク質を分泌するのですが、このタンパク質がA型の血液細胞のこの糖分子を取っ手のように使ってつかまり、下痢を起こさせる毒素を注入するのだということです。

これまでも、大腸菌感染症が重症化する度合いは血液型が関連しているのではないかと見られていましたが、今回の実験で、関連性がはっきりしてきたと言われています。

旅行者下痢症とは

旅行者下痢症は、発展途上国など、衛生状態がよくない旅行先で、病原性大腸菌により下痢に見舞われるものです。

旅行者下痢症は、下痢だけでなく腹部けいれん、吐き気、嘔吐などの症状が出ることもあります。旅行中、或いは帰国10日以内に、1日3回以上の下痢が起こった状態で、多くの場合腹痛を伴います。

症状はほとんどの場合、1週間以内に軽快しますが、10%のひとは1週間以上、2%の人は1ヶ月以上症状が続きます。また、20%の人は旅行中1~2日間のベッド上安静を強いられます。

旅行者下痢の原因

①病原性大腸菌
病原性大腸菌がたんぱく質を分泌する時にA、AB型の血液の人に下痢を起こさせる毒素を注入する。

②水
 日本の軟水に対して、海外では硬水(ミネラル分を多く含む)のところが多くあります。ミネラルは腸を刺激し、人によっては下痢を起こします。

③油
油や香辛料 エスニック料理に多く使われている強い香辛料や変性した油は、腸を刺激し下痢を引き起こします。

④ストレス
環境の変化 腸の動きは、神経系によりコントロールされています。急激な環境の変化による肉体的疲労や精神的ストレスは、腸運動の調整機能に変調をきたしやすくなります。

⑤抗生剤
不用心に抗生剤を飲むと、腸内細菌叢に変化をきたし、下痢を起こしやすくなります。

⑥細菌
コレラ、赤痢、腸チフス、パラチフス、毒素原性大腸菌、腸管出血性大腸菌(O-157)、カンピロバクター腸炎、腸炎ビブリオ、サルモネラ、赤痢アメーバ症、ロタウィルス下痢症、ノーウォーク様ウィルス下痢症になります。

旅行者下痢の予防

旅行者下痢症の多くは、水、食物からの感染です。予防のためには、病原微生物で汚染された飲食物を摂取しないことです。水道水などの生水は絶対に飲まないようにし、生野菜も避けた方が無難です。

肉類、魚介類は火の十分に通ったものを食べるようにします。果物は皮をむいていないものは安全ですが、表面に傷のあるものは避けたほうがよいでしょう。

旅行者下痢の対処法

旅行者下痢でなくなる場合がありますが、その多くの急性期死亡は脱水が原因です。旅行者下痢症で最も大切なことは、失われた水分を速やかに補給することです。また、下痢によりミネラル分も多く失われるので、ミネラルの補給も必要です。

食事は腸に与える負担が少ない消化のよいもの、硬い料理や香辛料、乳製品は腸への刺激が強いので、便が正常に戻るまでは避けるようにします。抗生剤や下痢止め薬は症状や病気を悪化させることがあります。乳酸菌などサプリメントは予防にも治療にも有効です。症状が治まらないときは必ず医療機関に相談しましょう。

腸内環境を強化しよう

「元気の元は胃腸から」と昔から言われています。腸内環境と整えておくと、多少の有害菌が入ってきても腸内で素早く排出されます。病気にならなくて済むのです。まずは腸内環境をしっかりと整えましょう。下痢の改善は一段と早くなります。腸内環境を整えるサプリメントがありますので、上手に利用しましょう。