夏の冷え性が下痢の原因に

下痢の原因は夏の冷え性

夏になると下痢になる、お腹をこわすという人がいます。エアコンの効きすぎた寒い職場で過ごす、冷たいものなどで体が冷える環境が多くなり、下痢や軟便を招いています。

この記事では、夏の冷えによる下痢の原因と防ぐ知恵をご紹介します。夏バテや細菌性食中毒にも留意して、元気に乗り切りましょう。

男性や子供にも冷え性が増えている
毎年夏になると、どうも体調がよくない、下痢になる、食欲がないなどそんなふうに感じていたら、もしかすると「冷え性」かもしれません。冷え性は女性に多い症状として知られていますが、最近は夏に、男性や子供にまで冷え性が増えています。

冷え性の症状は手足の冷えですが、それだけでなく、鼻水やのどの痛み、頭痛といった風邪に似た症状から、全身のだるさや疲れやすさ、食欲不振や下痢などの消化器障害、イライラ感、肩こり、腰痛、肌荒れ、生理不順など、人によってさまざまな症状がみられます。

こうした夏の冷え性はどうして起こるのでしょうか?
 夏の冷え性の引き金となるのが、エアコンによる冷房病です。エアコンのきいた部屋にいると、「ちょっと肌寒い」と感じることがあります。そうした状態を長時間、あるいは毎日のようにつづけていると、体は大きなストレスを受けます。

女性は寒いと真夏でも上着や厚手の靴下、あるいは膝掛けなどを用意してそれなりの対策をとる人は多いのですが、男性の場合は何もしない人が多く、体調を崩すケースがみられます。特に中高年になると、動脈硬化や血管の老化などから血液の流れが悪くなるうえ、皮膚感覚がにぶくなってエアコンの冷気に気付かずにいて、症状を悪化させてしまうこともあります。

冷えによる影響は自律神経がダメージを受け、下痢が長引く
とくに影響を受けるのは、自律神経系(交感神経と副交感神経)です。暑い季節になると体は本来なら副交感神経が活発に働き、血管を拡張させ体内の熱を外に出そうとします。

ところがエアコンで体が冷えると、反対に体温を逃がさないように交感神経が働いて血管を収縮させます。体の中心部まで冷え、低温の血液が循環すると、体内の温度が上昇しにくくなります。

猛暑の町に出ても、低温の血液の循環がつづくため、しばらくは体内の温度は回復しません。 そのため血流が悪化し、冷えなどの症状が起こるのです。

普通の人はすぐに体全体が温まり、発汗します。ところが冷房病になると体がなかなか温まらず、汗も出にくくなります。汗をかかないと乳酸などの疲労物質が体内に溜まり、全身のだるさや疲れやすさ、さらには夏バテになってしまうのです。

こうした状態が続くと、徐々に自律神経がダメージを受け、体温調節が上手にできなくなってしまいます。
例を挙げると、エアコンのきいた部屋から30℃以上の戸外に出ると、体が急激な温度差についていけず、軽い違和感がありますね。それは、肌の表面では暑さを感じているのに、体内の温度がまだ上昇していない、ズレから生じる感覚なのです。

この状況を繰り返していると、自律神経が対応できずに混乱しはじめます。又、自律神経機能が低下すると、回復に時間がかかります。

自律神経は血液の流れだけでなく、胃腸の働きやホルモン分泌の調整などの機能も担っています。そのため冷え性が起こってくるのです。

自律神経の働きが慢性的に低下すると、ちょっとした寒さにも敏感に反応し、一年中冷え性に悩まされることになりかねません。そうなると、下痢の環境から脱皮できずに、下痢が長引いたり、下痢が年続いたりする状況になるのです。

下痢にならない夏の冷え性の対策として

夏に下痢になる、軟便になったという人は、下痢が長引かない様に、あるいは慢性的な下痢にならない様に夏こそエアコンの利用対策をきちんとしましょう。
冷房病や冷え性は、エアコンの使い方をはじめ、服装や食事、運動など、日々の生活習慣に起因するものが多いものです。

①上手なエアコンとの付き合い方
●寒いと感じない程度
エアコンの標準的な設定温度は、25~28℃ですが、体感温度は人によって違いますので、「寒い」と感じない程度の室温が基本です。それに外気温との差が大き過ぎると、外出時の体へのストレスも強くなります。

●外気温との温度差は±3℃
エアコンの設定温度は「外気温マイナス3~4℃」をひとつの目安にしましょう。 エアコンをつけっぱなしにすると、体が慣れて寒さにも鈍感になります。

●換気を時々する
時々エアコンをとめ、窓をあけて外気をとり入れることも大切です。

●エアコンの風向きをコントロールする
 エアコンの風に直接当たると、体温が急速に奪われます。風向きをコントロールし、吹き出す冷気に当たらないようにしましょう。

帰宅直後やお風呂あがりには、直接エアコンの風にあたりたくなりますが、汗をかいた状態だと体を冷やし、体調をくずす原因ともなります。

●外気温が下がればエアコンは極力使わない
最近のエアコンは除湿機能がよくなっています。個人差はありますが、外気温が30℃程度なら除湿だけでもかなり快適になります。できるだけ冷房機能を使わず、除湿で済ますのも一つの工夫です。

②自分なりの冷え対策で自衛する
オフィスなど、エアコンの温度や風向きを勝手に設定できない場所もあります。そうした場所では、自分なりの自衛策が必要です。冷え性対策として膝掛けや薄手の腹巻、保温性の高いハイソックス、レッグウォーマーなど、いろいろなグッズがありますので、男性も面倒くさがらずに、便利なものは積極的に利用しましょう。

中でも腹巻は、特に効果的です。寝冷え防止に子供の時に腹巻をさせられた記憶がありませんか?冷えから胃や腸の障害を起こし下痢になりやすい人が多いことと、腹部を温めると全身の温度も上昇しやすいからです。

③食事は体を冷やさないものを
冷房病や冷え性を予防する基本は「体の芯(中心部)を冷やさないこと」が大切です。その意味で食べ物や飲み物は、重要な意味をもっています。

●冷えた場所での冷たい物は禁物
冷たいものを食べると体を内外から急速に冷やすことになります。エアコンのきいた場所では、少し汗ばむくらいの温かい食べ物や飲み物(常温)をとるようにしましょう。

エアコンの利いたところで冷えた食べ物飲み物は下痢になりやすくなりますので、極力控えましょう。

●体を温める薬味を利用する
体を温める薬味や食べ物は、ショウガ、ネギ、ニンニク、タマネギ、カボチャ、チーズなどです。トウガラシやコショウなどの香辛料は体を温めます。

上手に利用しましょう。食欲があまりない場合、こうした薬味は食欲増進に役立ちます。栄養不足は体が冷えやすくなり、さらにビタミン不足からだるさや疲れが助長されてしまいます。温性食物の入った温かい食べ物を、少量でもいいのでとるようにしましょう。

④運動や入浴で血流の改善を
冷えは足先が最も冷えを感じます。エアコンの冷気が床近くにたまることと、足先は心臓から遠いため血液の流れが悪くなりやすいからです。

●仕事中にできる足の運動
1時間に一度くらいは席を立ち、少し歩いたり、軽い屈伸運動をして、足先の血液の流れを改善しましょう。席を立てない場合は、つま先とかかとを交互に上げ下げするだけでも、ポンプのような働きで血流がよくなります。

 日頃からよく歩くことも大切です。ウォーキングをしていると、足の筋肉が適度に強化されて血流がよくなるので、足先も冷えにくくなります。

●入浴で体を温める
夏はついシャワーだけという人が多いのではないでしょうか。お湯につかると足が温まるだけでなく、水圧によって血流もよくなります。お湯のなかで、ふくらはぎを軽くマッサージすると、効果が一層高まります。

お湯の温度は少しぬるいと感じる程度が良好です。ゆっくりつかると、湯冷めによる体温の低下を防ぐことができ、ストレス解消にもなります。

冷房病・冷え性のまとめ
(1)エアコンの設定温度は25~28℃を目安にし、寒さを感じないレベルにする。

 (2)エアコンのきいた部屋と外気との温度差は3~4℃が理想。
 (3)エアコンの風には直接当たらないようにする。
 (4)腹巻や厚手の靴下など、服装で自衛する。
 (5)エアコンのきいた場所では温かい食べ物・飲み物を。
 (6)適度に体を動かし、血流の改善を。
 (7)シャワーより入浴(低めの湯温で)。
 (8)ストレスをためないようにする。

腸内環境を強化する
下痢になる、下痢になりやすい人は校内環境が非常に悪化しています。そのため腸内での活動が正常に働かくなり、水分調整も上手くいかず下痢になりやすいのです。まずは腸内環境をしっかり整えましょう。下痢の改善は一段と早くなります。腸内環境を整えるサプリメントがありますので上手に賢く利用しましょう。