下痢原因はサラダと生野菜

下痢の原因はサラダや生野菜を食べて食中毒

まさか、生野菜を食べて下痢になるなんて、考えた事もないと思われるでしょう。


実は生野菜や野菜サラダを食べて食中毒が起こることがあるんです。ではなぜ、どのような菌がついて下痢になるのでしょうか。見てみましょう。

下痢の原因となるサラダや生野菜

色とりどりの野菜や果物は見た目も楽しく、生のまま食べるとみずみずしい食感も楽しめます。ご家族やご自身の健康のために、多くの方が生の野菜や果物で作ったサラダを食べておられると思います。中には、毎食・毎日食べるために、お弁当にサラダを詰めて持っていったり、容器(皿、ボウル、ジャーなど)に入れて作りおきしたりされることもあるでしょう。

せっかく健康のためと思ってサラダなどを作っても、取扱いを間違えてしまうと、細菌が増えて、最悪の場合には食中毒になってしまう可能性があります。下痢が発生します。とくに、体力が落ちている人や、高齢者、子どもなどの免疫力の弱い人が食べる場合は、十分な注意が必要です。ではサラダや生野菜に付着する食中毒菌はどのような菌がいるのでしょうか。

サラダや生野菜に付着する食中毒菌

①カンピロバクター
主な原因食品
サラダ及び生野菜・食肉(特に鶏肉)及びその加工品・未殺菌の井戸水

特徴及び症状
近年、細菌性の食中毒の中で、最も発生件数が多くなっています。鶏や牛などの家畜や、ペット、野鳥、野生動物などが保菌しています。大量食鳥処理工程では鶏個体間の汚染が避けがたいため、市販流通鶏肉の多くが本菌に汚染しているといわれています。少量の菌数で人に食中毒を起こします。冷凍・冷蔵庫の中で長期間生存しますが、加熱には弱い細菌です。

主な症状としては、原因となる食品を食べてから、平均2~3日の比較的長い時間を経て発症します。頭痛・倦怠感・発熱の後に腹痛・激しい下痢・嘔吐を引き起こします。

カンピロバクターに感染した後、数週間たってから、1~2%の患者に、手足の麻痺や顔面神経の麻痺、呼吸困難などの「ギラン・バレー症候群」を起こすことがあります。菌体を攻撃する免疫物質による神経組織傷害が原因と言われています。症状が非常に重篤になる方もあり、呼吸筋麻痺で死亡、下肢の麻痺などの後遺症を残す場合もあります。

②病原大腸菌
主な原因食品
サラダ及び生野菜・おにぎり、食肉類・内臓肉等の生や加熱不十分なものの喫食、不衛生な調理器具、手指等から肉以外の食品にこの細菌が付くことでも起こります(この場合は、惣菜類などの様々な食品が原因となります)。

特徴及び症状
大腸菌は、家畜や人の腸内にも存在し、大部分は人に無害です。しかし、大腸菌は様々な種類があり、人に病気を起こすものとして5つの種類があります。この中で、強い病原性を持ち、特に注意しなくてはいけない病原大腸菌は腸管出血性大腸菌です。

1.腸管出血性大腸菌食中毒
特徴:牛などの家畜の腸管内に1~3割程度みつかるといわれています。強力なベロ毒素を産生します。多くの血清型があり、代表的なものは「O157」、「O111」、「O26」などです。10~100個程度の少量の菌で人に食中毒を起こします。

そのため、食中毒だけではなく、他の人やトイレなどから感染することがあります。加熱不十分な食肉・内臓肉(牛だけでなく豚・馬の例あり)、またそれらによって汚染された食品、牛糞堆肥等で汚染された生食用野菜・浅漬け・水などが原因となります。消毒薬や加熱により死滅させることができます。

症状:原因となる食品を食べてから、およそ、3~8日程度の比較的長い時間を経て発症します。
腹痛、下痢(水様便その後血便)、また、症状が出てから数%の方が、2週間以内に溶血性尿毒症症候群(略してHUS)を起こして、重症化する場合や死亡例もあります。

2.腸管病原性大腸菌
特徴:小腸に感染します。
症状:発熱、下痢、腹痛を起こします。

3.腸管組織侵入性大腸菌
特徴:大腸(結腸)の細胞に侵入します。
症状:赤痢に似た症状で、発熱、しぶり腹(持続して続く結腸の痛み)、血のまじった下痢を起こします。

4.腸管毒素原生大腸菌
特徴:小腸に感染します。
症状:腹痛、水様性の下痢を起こします。

5.腸管凝集性大腸菌
特徴:熱帯や亜熱帯で見られます。
症状:長期間にわたり小児に下痢を起こします。

③エルシニア
主な原因食品
サラダ及び生野菜・食肉(特に豚肉)及びその加工品・未殺菌の井戸水
症状
腹痛・下痢・発熱

④リステリア
主な原因食品
サラダ及び生野菜・食肉及びその加工品・乳・乳製品・ソフト及びセミソフトチーズ・魚介類

特徴及び症状
リステリア・モノサイトゲネス(以下LM)は自然界に広く分布、土壌、植物、表流水、牧草、汚水、と畜場などの様々な環境から分離されます。リステリア属菌に感染した家畜や家禽類の糞便や乳からの分離は多く、結果的に排泄物が土壌や野菜を汚染していると考えられます。

LMは、4℃以下の低温でも増殖できます。また、塩分にも強く、12%の食塩濃度でも増殖できます。このため、冷蔵庫や塩漬けによる保存方法を過信するのは危険です。

リステリアを摂取したとしても、通常は健康な大人は発症することはあまりありませんが、妊婦、高齢者や免疫機能が低下している方は発症し、症状も重篤になる傾向があり、場合によると死亡、流産・死産の危険性もあり、症状の個人差が大きい食中毒です。

症状は原因となる食品を食べてから数週間後に、発症します。38℃~39℃の発熱・頭痛・嘔吐(健康な成人では無症状のまま経過することが多い)悪寒、高い発熱、筋肉痛のインフルエンザと似た症状が起きます。重症化すると、髄膜炎・敗血症を起こすこともあります。妊婦がかかると、流産・早産・死産の例もあるので要注意です。

乳製品・食肉加工品・低温で保存する食品などの様々な食品が原因になります。海外では、ナチュラルチーズや未殺菌乳・生ハム・メロンなどの事例もあります。

サラダや生野菜を安全に食べる為に注意する事

おいしさや栄養がぎゅっと詰まった生の野菜や果物を、より安全に楽しんでいただくために、ぜひ次のことを守ってください。

①生で食べる野菜や果物は適切な消毒して食中毒を防ぐ
野菜や果物には食中毒原因菌やウイルスが付着している可能性があり、消毒をせずそのまま食べると感染してしまう恐れがあります。

野菜・果物の処理方法
学校給食などの集団給食施設において食中毒を予防するために厚生労働省が作成した「大量調理施設衛生管理マニュアル」では、次のように野菜・果物を処理することが推奨されています。

次亜塩素酸ナトリウムとは

強い殺菌力を持つ薬剤で、様々な商品名で販売されています。
次亜塩素酸ナトリウム溶液には「食品添加物」に指定されているものとされていないものがありますので、食品添加物に指定されている物を使用するようにしましょう。

②保存容器に気を使う
容器は、煮沸消毒ができる、気密性があるなど、保存に適したものを使いましょう。ガラス容器を使う場合は、容器とふたを大型なべなどで煮沸消毒しましょう。

煮沸消毒の目安としてはいろいろありますが、沸騰して5分間煮沸。煮沸消毒した後は、ガラス容器の内側やふたの内側を、手やふきんで触わらないようにしましょう。
ガラス容器を清潔なふきんや金網などの上にふせておき、できるだけ早く、完全に乾燥させましょう。

③買いもの
野菜や果物は、新鮮で、傷んでいないものを選びましょう。一緒に購入した肉や魚介類の汁が、野菜や果物に付かないよう、肉や魚介類はポリ袋等に入れて持ち帰りましょう。

野菜や果物の種類(例えば、葉物野菜など)によっては、そのまま置いておくと、しなびたり、栄養素が分解したりします。買いものから帰ったら、冷蔵の必要な野菜や果物(レタス、熟したトマト、いちごなど)は、すぐに冷蔵庫に入れましょう。

④調理する時
冷蔵が必要な野菜や果物は、直前まで、冷蔵庫に保管しましょう。野菜や果物にさわる前に必ずきちんと手を洗いましょう。
包丁やまな板は清潔なものを使いましょう。洗った後、熱湯をかけると消毒効果があります。
野菜や果物は、流水でしっかり洗いましょう。

野菜や果物の水気をきちんと切ってから、清潔な調理器具を使って、消毒して乾かした保存容器に詰めましょう。
酢は細菌が増えるのを抑える効果があるといわれています。一方で、酢を入れると、野菜や果物の色が変わってしまうことがあるので、目的を考えて、上手に活用しましょう。

野菜や果物は、カットすると切り口で細菌が増えやすくなり、加熱しても取り扱いが悪いと細菌は増えてしまうので、早めに食べましょう。すぐに食べないときは冷蔵庫に保管しましょう。

⑤買った野菜を持ち歩くとき
暑い時期や、長い時間、持ち歩くときは保冷剤を使いましょう。野菜や果物の色、におい、または味がおかしいときは、思い切って捨てましょう。

⑥調理前に手はきちんときれいに洗う
細菌などの微生物は目では見えなくても、大気や、土壌、水、動物の消化管の中など、あらゆる環境中に存在しています。人の手などの皮膚にも細菌などの微生物が存在しています。

ほとんどのものは人に悪い影響をおよぼしませんが、食中毒の原因になる細菌やウイルスがいることもあります。手で食品をさわると、温度などの条件がそろっていれば、食品に含まれている成分(タンパク質、糖類など)や水分を使って、それらの微生物が急速に増えてしまう可能性があります。

ですから、調理の前はもちろん、調理中に生の肉・魚介類・卵をさわった後や、食事の前には、必ずきちんと手を洗いましょう。普段気を付けておられることだらけですが、改めて見直すことで食中毒の予防が出来ます。栄養価のある美味しいサラダを食べるために心掛けましょう。

ドレッシングも下痢の原因となる

ドレッシングがあるとサラダら生野菜はとても美味し
く感じます。中には「ドレッシングないとサラダは食べられない」という方もいると思いますが、選び方や使い方によっては無駄なカロリーを摂取、あるいはドレッシングの添加などで体調を崩す方もおられます。ドレッシングの使い方は重要です。

①市販のドレッシングは「砂糖まみれ」
市販のドレッシングには、大量の砂糖が含まれています。天然の甘味料もあれば、人工甘味料も含まれています。特に『果糖ブドウ糖液糖』には注意が必要です。神経障害や消化器症状(下痢など)をはじめ、うつ状態を引き起こす作用があるからです。また、人工甘味料による下痢もあります。

普通ドレッシングはサラダの上からかけると思いますが、かけ過ぎてしまうのでオススメしません。かけすぎないために次のことに注意しています。
●ちょっとずつかける(一気にかけない!)
●小皿に取り分けてつけながら食べる
●外食時はドレッシングを別盛にしてもらう

ちょっとずつかけても味を感じることができますので一度試してみてください。

②ノンオイルドレッシングは意味がない
無駄なカロリー摂取を避けるため、ノンオイルドレッシングを選んでいる人もいますがこれはよくありません。これは糖質だけで、栄養吸収が充分に行われません。
オイルをサラダにかける理由は、栄養素の吸収率があがるから。特にアンチエイジングや抗がん作用などがある「抗酸化物質(ファイトケミカル)」は、オイルとともに摂取することで効率よく体内に吸収されます。

オイルがないとそのまま体外に流れていくだけなので、「食べているけど栄養がとれていない」状態になります。怖がらずにオイル入りのドレッシングを選択しましょう。

③ドレッシングも手作りがおすすめ
市販のドレッシングは糖質も多いですが、普通の植物性油で作られていることがほとんどです。植物性油といっても良質なものから粗悪なものまでありますので、実際何が使われているかはわかりません。
粗悪な油(酸化した油)で作られていると、下痢の原因となります。特に安価なドレッシングには注意しましょう。添加物も山盛りです。

良質なオイルといえばアマニオイルやオリーブオイルなどもあり、手作りなら自分でアレンジすることが可能です。また、砂糖や食品添加物の使用量も軽減することができるのでオススメです。

簡単ドレッシングの作り方
5分もあれば充分できます。一度お試し下さい。
材料
オリーブオイル(アマニ・エゴマでも可)・・・10ml
バルサミコ酢(酢)・・・5ml
あらびき胡椒・・・少々
岩塩・・・少々
はちみつ(オリゴ糖)・・・少々
シンプルですが、意外と美味しいです

④下痢改善のためには自分で疑う目を養おう
コンビニをはじめスーパーで売られているもののほとんどが加工食品です。野菜やフルーツにも防腐剤などが使われている時代です。カット野菜も添加物で鮮度や安全性を保っています。だからこそ、自分で疑う目と知識をもつことがとても大切になってきます。

無添加もの無農薬のものを選べば、「コストがいつも以上にかかってしまうからちょっと・・・」と感じるでしょう。だからといって自分のカラダを犠牲にしてもいいのでしょうか?カラダは資産です。

今は大丈夫でも将来健やかに過ごしたいのであれば、これらの影響を少しでも最小限にしましょう。もちろんすべてを完全に排除することはできません。できるところから始めれば、きっと何かが変わります。

まずは今日から手に持った商品をクルっとひっくり返して、原材料名をチェックするようにしましょう。
商品を選択するうえでとても大切な技術の1つです。

腸内環境を整えよう

下痢の改善や病気にならないようになるには腸内環境を整えてお行くことは必須です。なぜなら、医学の父ヒポクラテスも「全ての病気は腸から始まる」と言っているからです。それほど腸は重要な器官です。

まずは腸内環境を整えましょう。腸内環境を整えるサプリメントありますので上手に利用しましょう。