下痢体質をなくそう

下痢の原因・下痢になりにくいおなかになろう
頻繁に下痢をして病院へ行くと、下痢体質ですねと言われることがあります。

体質のせいでお腹を下しやすい。

本当にそうでしょうか?体質が下痢の原因でしょうか?

体質だからしようがないと諦める前に、下痢になってしまう原因と対処法を知っておけば、改善することが可能です。

下痢になりにくい腸をつくるにはどうすれば良いのかご一緒に考えてみましょう。


目次
・下痢とは 
①ぜん動運動性下痢 
②浸透圧性下痢 
③分泌性下痢 

・下痢の原因とは
①暴飲暴食 
②ストレスによる下痢  
③食中毒  

・下痢体質と言われたら  
①下痢の体質改善策  
②下痢になりそうな食べ物をストップする  
③ストレスから遠ざかる  
④しっかり休み食べ、寝る  
⑤下痢の不調を感じたら頑張らない  
⑥やらねばならないことを減らす  

・腸内環境を整えよう

①下痢とはどういう状態

下痢とは、ひとことでいうと「便の水分が多い状態」のことをいいます。

そもそも便には水分が多く含まれており、腸が健康な状態で排出されるバナナ状の固形便でも、70%以上の水分が含まれているのです。

水分が80%以上になると「泥状便(でいじょうべん)」となり、90%以上になると「水様便(すいようべん)」となります。

このように、液状に近い泥状便と水様便を短時間で頻繁に排出する状態を下痢といいます。

では、私達が食べたものは、体内でどのようなしくみで排出されるのでしょうか。

口から摂取した食べ物は、胃で消化されて消化しやすい大きさにまで細かく分解されます。

分解された食べ物は、小腸を通るときに体に必要な栄養素を吸収します。その後、大腸で水分を吸収して残ったものが便として排出されていきます。

大腸には、水分を吸収する働き以外にも、水分を分泌したり、腸の内容物を先へ送ったりする「ぜん動運動」の3つの働きがあります。

この3つの働きのバランスが崩れることで下痢を引き起こしやすくなります。
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●ぜん動運動性下痢

ぜん動運動性下痢は、大腸のぜん動運動の働きが高まって活発になりすぎると、内容物の水分の吸収が不十分になり下痢になります。

●浸透圧性下痢

浸透圧性下痢は、大腸が内容物から水分を充分に吸収しきれないまま排出されると下痢になります。

そして、大腸は水分を吸収するだけではなく、水分の分泌という働きもあります。

●分泌性下痢

分泌性下痢は、その分泌量が多くなり、便の水分量が多くなって下痢になってしまうのです。

②下痢の原因とは
下痢の原因は、上記の通りぜん動運動性下痢、浸透圧性下痢、分泌性下痢に分けることができます。

下痢がどういうものかわかったところで、今度は下痢の原因について考えてみましょう。
下痢の原因は、以下のようなものがあります。
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●暴飲暴食

まず急性の下痢で考えられるのが暴飲暴食による下痢です。

食べ過ぎた食べ物が、腸で消化しきれずに下痢になってしまいます。

また、過度なアルコールが腸を刺激して下痢になることもあります。

さらに、冷たい飲み物を飲みすぎたときにも、腸の粘膜の一部が刺激されて、大腸のぜん動運動が活発になりすぎてしまい、水分を吸収しきれずに下痢になります。

また、水分の摂り過ぎで、冷たい物の摂り過ぎ、刺激物の摂り過ぎで下痢になる事もあります。下痢の原因はこうした飲食による下痢の原因が大半を占めています。

いずれも下痢のメカニズムとしてはぜん動運動が大半を占めています。
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●ストレスによる下痢

次に、ストレスによる下痢は、精神的な不安や苦痛、緊張によって自律神経のバランスが崩れると、腸が過敏に反応してぜん動運動が過度に活発になり、下痢が引き起こされると考えられています。

このストレスによる下痢の大半を占めるのが「過敏性腸症候群」です。

過敏性腸症候群は、検査ではまったく異常がみつからないにもかかわらず、腹痛を伴う下痢が続いたり、下痢と便秘を交互に引き起こしたりする症状のことをいいます。
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●食中毒

食中毒による下痢は、O-157やサルモネラ菌、ノロウイルスといった細菌やウイルスが体内に入り、急性の下痢の症状があらわれます。

食中毒による下痢は、腸が水分分泌をして菌やウイルスを早く体外へ出そうとしています。

これを無理に薬でとめてしまうと、毒素が体内で停滞し消化管を傷める原因になります。

下痢や嘔吐だけではなく、血便や脱水の症状がみられたら、すぐに医師の診察を受けましょう。
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下痢の原因が下痢体質と言われたら

病院に行くと「下痢体質でしょう。消化の良いものを食べて胃腸を休めるように」などと言われる事もあります。

人によっては「自分は下痢体質だから仕方がない」と自分を慰めて諦める人もいます。本当に下痢体質ってあるのでしょうか?

確かに、人は個人差があり、抵抗力や消化吸収する力がそれぞれ違います。

少し痛んだものを食べても下痢をしないで元気な人もいれば、とたんに下痢をする人もいます。

また気配りや周りの事が気になる自律神経の働きが過敏な人は疲れやストレスによって調子を崩しやすく結果的に下痢になる人もいます。

また腸内にいる細菌数、つまり善玉菌や悪玉菌の種類や総量で違ってくると言われています。

はっきり言えばどうやら、“下痢体質”と言うのは存在しないようです。

お医者様が“下痢体質“と言われるのは恐らくあまり神経質にならないようにという配慮からわざと軽く「気にしないでも大丈夫だよ」と言う意味が込められているのではないでしょぅか。

神経質にあれこれ考えすぎる事が下痢を促進することがあるからでしょう。

しかし、すい臓の働きの弱い人や慢性すい炎の人、すい臓分泌機能の低下している人、小腸の粘膜の弱い人などはそれ以上の良くなることがあまり期待できない場合があるようです。

そういう方には食生活に気をつけて下さいと言う意味で、下痢をしやすい体質になっていますよといわれることもあると思います。

いずれの場合も、“体質によるものですよ”と言われたら、悲観することも諦める事もなく、下痢を促進するような食べ物を避ける事が大切です。

現代では食環境が非常に複雑になり、調理方法も様々な時代です。

食材も様々な国々から輸入されています。あなたが食べたものはあなた自身をつくりますから、自分の体にあっているかどうか慎重に確かめながら選びましょう。

どうか神経質にならないで、腸内環境をしっかり整えるサプリメントを併用しながら、避けられるものは避け、楽しんで食事をなさってください。

きっとあなたが心がければ必ず治るものです。
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下痢体質の改善策

下痢体質と言われた方は確かに下痢になるような食生活や生活環境になっている方が多いようです。

人は下痢体質という体質はそもそも存在しないのですが、長年の生活習慣によって引き起こされたことが大きな原因です。

ですから、改めれば大丈夫です。

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下痢になりそうな食べ物を一時ストップしてみる

パンが好きな方はパンが下痢の原因となる事があります。

パンの原料となる小麦、つまりよく言われるグルテンフリーの生活をしてみてはいかがでしょうか、3週間パン無しの生活をしてみて下さい。

自分が何を食べた時に下痢が起こるのか観察するのも大事です。

きっと改善されると思います。グルテンを食べるとアレルギー反応で小腸の内壁が破壊され腹痛や下痢が起こり、何年も進行を許すと栄養失調に陥ります。

ストレスによる下痢だと感じたなら、ストレス解消法を自分なりに工夫しましょう。

ストレスは誰でも少なからずあるものです。例えば次のような事を始めてみるのも良い方法です。
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①下痢になるなら可能な限り、ストレスの原因から遠ざかる

例えば、増えた仕事量を元に戻したり、関係が悪くなっている人と距離をおいてみます。

多くのストレスはそう簡単に排除できないものですが、短時間、少しの距離でもよいので、物理的にも心理的にも遠ざけてみるようにしましょう。

他の楽しみを持つこともストレスの解消になります。
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②下痢の改善にはしっかり休み、食べ、寝る

あたりまえのことなのですが、忙しさでエネルギーが消費されてしまった場合、やはり「休む」ことでエネルギーがチャージされてくることがほとんどです。

嫌なことは明日考えることにしてしっかりと睡眠をとる、休み時間をしっかり利用するなど、周りの人の事を考え過ぎない様にしてみましょう。

食事は、疲労回復物質が豊富なたんぱく質やビタミン・ミネラルの摂取を増やし、よりよい栄養バランスを心がけます。
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③下痢など不調を感じるなら頑張らない

失敗をすると、それを補おうとして更に頑張ったりすることはありませんか。

下痢になるなど身体が不調を感じることは、身体が悲鳴をあげ始めている証拠ですので、頑張って自分から積極的に何かをはじめるのは控えたほうがよいでしょう。

特に、結婚や昇進・異動など、嬉しい変化や大きな環境変化がきたときの「はりきりすぎ」には要注意です。

いままで継続していたチャレンジを「しんどい」と感じたら、「調子が戻ったら再開すればOK」と気長に構えましょう。

身体の調子を整えることの方が優先です。
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④「やらねばならない」ことを極力減らす

「~ねばならない」は、エネルギーを無理矢理絞り出す思考パターンです。

義務で強制的に「やらされている」感覚で行動していると、さらに負担を生じさせ、エネルギーをより多く消費します。

ストレスサインが表れているときは、自分に甘くなって、「~したい」を優先させ「~ねばならない」ことを極力減らしましょう。
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腸内環境を整えよう

突然襲ってくる下痢、長引く下痢は体力を消耗するだけではなく、生活にも支障をきたします。

軽い症状であれば市販薬が役に立つこともあるでしょう。しかし、根本的な解決にはなりません。

体質的なものだと諦めずに、バランスの良い食事を摂ったり、ストレス解消を心掛けたり、適切に運動をするなど、更に乳酸菌を積極的に摂取したりして、下痢になりにくい体作りを始めましょう。

それでもなかなか改善されなければ、腸内環境改善のサプリメントがりますので上手に利用しましょう。下痢の改善は早くなります。