下痢の原因・辛い刺激物

下痢が続く原因・・辛い刺激物 
下痢が続く原因は様々です。体質やその時の身体の調子にも下痢の原因は左右されます。

また何を食べたか、どんな時間に食べたかで下痢の原因となることがあります。そして、それが下痢の原因を作っている事を知らずに食べていることがあるのです。

例えば、近年激辛ブームで、辛い物を好む人が増えてきました。辛いものといえば豆板醤たっぷりな四川麻婆や真っ赤な鷹の爪の韓国料理、ベトナムのトムヤムクンなど真っ赤な料理の代表的な香辛料唐辛子があります。

この唐辛子はダイエット効果などで知られる「カプサイシン」が豊富です。

しかし、カプサイシンがダイエット効果があるなど、科学的な根拠がないにもかかわらず、人気となっています。あるいは辛い物を食べて下痢になったり、食べ過ぎて体を壊すこともあるようです。

ではカプサイシンは一体どんなものなのでしょうか。

カプサイシンとは
1gの唐辛子に含まれるカプサイシンの量は3mgとごく微量ですが、過去に南米あたりではその毒性や致死量の研究もされているそうです。

カプサイシンは唐辛子を日常的に食べる韓国においても、この成分は毒性があるということが認められています。ヨーロッパの国の中には、キムチの輸入はしないという決定をして、カプサイシンの毒性成分に注目している国もあるようです。

カプサイシンは脂溶性の無色の結晶で、アルコールには溶けやすいのですが、冷水にはほとんど溶けません。それで、冷水には溶けないので、口の中が辛いときは飲み物では良くならなりません。塩分があるもの、または油物が良いと言われています。

体内に吸収されたカプサイシンは、脳に運ばれて内臓感覚神経に働き、副腎のアドレナリンの分泌を活発にさせ、発汗及び強心作用を促します。

発汗作用があることから体脂肪燃焼、ダイエット効果、健康増進効果があると俗に言われていますが、国立健康・栄養研究所によれば、経口摂取によるカプサイシンの有効性に関して、科学的に証明するデータはありませんと言っています。

尚、カプサイシンは、単体では問題ないのですが、他の物質と同時に摂取すると癌発生を促進する機能を備えていることが明らかになっています。

脳に与える影響
カプサイシンは刺激をともなう辛み成分の一種なので、唐辛子を食べると舌や喉、胃などに刺激を感じます。人間は刺激や痛みを感じると脳に大きなストレスがかかるため、その回避行動として副腎からアドレナリンが分泌されます。

アドレナリンにはストレスと闘うはたらきがありますが、あまり過剰に分泌されると大脳辺縁系の扁桃体や海馬が損傷を受け、パニック障害やウツ、睡眠障害などの精神疾患をわずらう場合があります。

これらの症状は『火病』と呼ばれており、日常的かつ大量に唐辛子を摂取する韓国人特有の精神疾患のひとつとして数えられています。

そのため、韓国ではカプサイシンは毒性のある成分と認識されていますが、唐辛子消費量の少ない日本人の食生活で火病になる可能性はほとんどないと言えるでしょう。

辛いものが好きな方はカプサイシンに注意しましょう。カプサイシンはカフェインなどと同じく交感神経を緊張させる効果があります。交感神経の緊張が続くと、アドレナリンの作用が強まり、顆粒球が増加します。病気を呼び込むみます。

唐辛子の辛味をもたらす主成分
実際、カプサイシンには致死量というものがあり、体重1kgあたり60~75mgに相当するカプサイシンを摂取すると死に至る可能性があります。

たとえば体重60kgの人の場合、60kg×60~75mg=3600~4500mgのカプサイシンを一度に摂取すると命に危険が及ぶことになります。

ただ、カプサイシンは唐辛子1gあたりに約3mgしか含まれておらず、最低でも1kgの唐辛子を食べないと致死量に至ることはありません。カプサイシンが特別有毒というわけではなく、どんな食材も過剰に摂取すれば人体に害を及ぼします。

下痢の原因は香辛料

カプサイシンの問題は摂取量
日本ではそれほど唐辛子やカプサイシン成分を摂取することはありませんので、サプリメントの場合でも摂取量をしっかりと守っていれば問題となることは少ないようです。

カプサイシンが脳機能にもたらす問題は、刺激によって生じる脳のストレスが関係しているようです。この脳のストレスはアドレナリンの分泌を引き起こしてしまい、結果として精神障害につながることがあるようです。

カプサイシンの摂取量をしっかりと守っておき、脳に負担となるような状況を避けるようにしましょう。



消化器系に与える影響

カプサイシンを大量に摂取するメキシコでの患者対照研究があります。カプサイシンの摂取量と発がん率を比べたもので、大量摂取者(ハラペーニョという低~中程度にカプサイシンを含む唐辛子に換算して1日9~25本を食べる人)は、低摂取者(ハラペーニョで0~3本、鷹の爪で10gほど)に比べ、胃ガンのリスクは1.71倍でした。

唐辛子やカプサイシンの摂取は、低濃度であるならば胃の粘膜を保護し、高濃度になると胃粘膜損傷を引き起こす可能性があります。

少量であれば胃粘膜血流の増大などをもたらし、胃粘膜を保護し良い効果をもたらすようですが、逆に多量であれば胃粘膜損傷が引き起こされるようです。

カプサイシンを摂取して交感神経が緊張すると腸の蠕動運動が活発になり、便を直ちに大腸へ送ってしまい、その大腸でも水分を十分吸収する間もないまま肛門まで送られてしまい、結果、腹痛を起こしたり下痢を起こしたりします。

更に、カプサイシンの直接の刺激で胃腸が傷つき、唐辛子に限らず香辛料全般にある要素ですが、強い刺激で胃の粘膜を傷つけて消化不良を起こしてしまうのです。

消化不良によって、胃痛、腹痛、下痢となってしまいます。香辛料は旨みを引き立たせ、料理を美味しく食べることができるのですが、摂り過ぎには注意してください。

カプサイシンをはじめ、辛いものは下痢に限らず軟便や血便の原因にもなるいわばストレス物質ともいえます。他にも胸やけや吐き気、急性胃炎を起こしてしまうと寒気に発熱に脱水症状と、摂りすぎは絶対にやめましょう。

もうひとつ、胃炎や下痢を繰り返すとポリープができたりしやすくなります。妊婦さんも辛い物の食べ過ぎには注意してください。妊娠中は体がより敏感になっているため通常よりも胃腸の反応が過敏になり症状がひどくなることもあるのです。

症状がひどくなり、激しい下痢を起こすと流産の危険性も侮られません。

適量なら何の問題もありませんし、おいしいものを色々と食べることによって栄養も偏らせず憂鬱感などのストレスを遠ざける手立てにもなります。

カプサイシンの摂り過ぎで急性胃粘膜病変
胃の粘膜にびらんや出血、潰瘍などが起こる病気を急性胃粘膜病変と呼び、急性胃炎と同じです。 症状としては炎症により胃粘膜が損傷し、びらん(粘膜表面の欠損)、潰瘍(粘膜下層まで欠損が進行し、陥没した状態)、出血などをともなった病変をいいます。

みぞおち付近の激痛、嘔吐に加えて、吐血や下血がみられることもあります。


原因としては飲酒や香辛料の過剰摂取、薬の副作用、感染症、寄生虫、緊張、不安、飲酒、ストレスなどが挙げられています。
 
治療法
まず、原因になる物質を除去します。そのうえで、絶食して、点滴による栄養補給と胃酸分泌抑制薬の服用を行います。出血がひどい場合は、止血も行います。

一般検査は当然ですが、早期の内視鏡検査がもっとも有効的な手段と言えます。

胃の粘膜を直接観察できるし、もしも胃の粘膜に出血がある場合は、止めることも可能です。まれですが症状が進み内視鏡検査ができない場合は、外科的手段で手術が必要な場合もあります。
 
 予防
精神的なストレスがもっとも症状を悪化させてしまいます。規則正しい生活や快眠、適度なスポーツなど心身ともに健康な生活を送るのが一番です。風邪薬などでも誘因する可能性があるので注意が必要です。
 
それでも辛いものが好きな方は
それでも辛いものが好きという場合、香辛料を摂取しすぎないように注意すればよいのですが、腸は刺激に慣れやすい傾向があるので、ある程度は食べていたら下痢になりにくくなります。

しかし、辛料を摂取する場合はご飯や野菜をいっしょに食べるようにしましょう。こうすることで胃や腸への刺激を減らすことができます。

また、ヨーグルトを混ぜたり食べたりすることで香辛料の刺激を減らすという方法もあるそうですが、お腹が弱い方はヨーグルトが下痢の引き金になる可能性があるので微妙なところです。

腸内環境を強化して下痢の改善

いづれにしても腸が過剰に反応し過ぎて起きる場合がほとんどですので、丈夫な腸にすることが大切です。 昔から「風邪は万病の元」と言われていますが、現代では「弱い腸は万病の元」となります。

というのも腸はこれまで考えられてきたよりもずっと特別な臓器であることがわかってきたからです。

例えば、人体の免疫細胞の約7割が集中する免疫器官であったり、脳に匹敵するほどの神経細胞が集まって自律神経を左右するなど消化吸収や便をつくだけでなく、生命の根源となる様々な機能を腸が担っていることが明らかになってきました。

その機能が正常に働くように助けているのがおなかの中にいる腸内細菌なのです。ですから、いかに腸内細菌のバランスを整えるかが健康の秘訣、下痢解決の道なのです。

腸内善玉菌が善玉菌が多い腸内環境にしよう! 腸内細菌のバランスを整えるサプリメントがありますので上手に利用しましょう。下痢解決はすぐそこまで来ています。