下痢の原因は身近な植物

下痢の原因は身近な植物から①

下痢の原因は思わぬところにあるものです。例えば、どこにでも見かける日本水仙の花は良い香りで癒されます。こうしたご平凡な観賞用の植物を野菜と間違えて食べてしまう人がいるのです。

また、春になると自然の恵みを求めて出かけていきたくなります。特に山菜のシーズンになると気をつけなくてはいけないのが、食べられると思って収穫した山菜が実は有毒植物で、誤って食べてしまった人がひどい下痢、腹痛をはじめとする中毒症状を起こして入院、または最悪死亡するというケースです。

では一体どんなものを間違ってしまうのでしょうか。比較的身近に存在する有毒植物について、特に危険度が高いものをまとめてご紹介いたします。

下痢や食中毒を引き起こす間違いやすい植物

①ニラとスイセン

2017年7月16日、長野市にある高等専修学校の調理実習で、スイセンをニラだと思いスープに入れて食べた教員や生徒が、おう吐などの症状を訴えました。スイセンは葉や球根など全体に毒があります。

花が咲いていない時期、色や形がニラとよく似ているのです。

食中毒をおこすと、30分以内に吐き気や下痢、頭痛などの症状が出てきます。今月も家庭菜園のニラの近くにあったスイセンを食べた家族が、食中毒となりました。更にノビルとも間違う人がいますので注意しましょう。

*見分けるポイント

“臭い”で、ニラにある独特の強いにおいがスイセンにはないそうです。ノビルはネギ臭があります。

②ノビルとタマスダレ

ノビルを摘んでいると、同じように小葱みたいな葉をピンと伸ばしている、ちょっと違和感のある植物が、幾つか混じっていることがあります。

球根の様な根の部分が、茶色の皮に覆われていて、葉の根元の部分はノビルの特徴をし、白い茎に紫の筋がないようです。白い花が咲く植物、“ゼフィランサス(タマスダレ)”という植物で、有毒です。よくノビルと間違って、誤食の事故が起こるそうです。

*見分けるポイント

ノビルはネギ臭がありますが、タマスダレにはネギ臭がありません。

②ギョウジャニンニクとイヌサフラン

2018年5月25日北海道空知地方に住む70代男性が毒草のイヌサフランをギョウジャニンニクと誤って食べて食中毒を起こし、死亡したと発表されています。

報道によると、男性と60代の妻は22日の夕方、自宅の敷地内に生えていたギョウジャニンニクと一緒にイヌサフランを採り、ジンギスカンの具材として使用し、男性は下痢などの食中毒症状を訴え、24日朝に病院に救急搬送され、同日亡くなったそうです。
妻も発症したが、回復しているという。

イヌサフランは葉などに有毒成分のコルヒチンを含む。葉はギョウジャニンニクに似ており、取り違えによる食中毒がたびたび起きています。去年までの10年間に6人が亡くなっています。

葉はギョウジャニンニクと似ているほか、球根もジャガイモやタマネギに似ています。おう吐や下痢、症状が重いと呼吸困難になることもあります。

*見分けるポイント

ギョウジャニンニクは強いニンニク臭があり茎が赤紫色、イヌサフランは、赤みはありませんが形は大変似ているので要注意です。

③ニリンソウとトリカブト

毒性が強いトリカブトは北海道や東北などでよく食べられる山菜、ニリンソウと似ています。なかなか見分けがつかず誤ってトリカブトを食べると10分~20分で口や手足のしびれ、おう吐や腹痛、それに呼吸不全などの症状が出ることがあります。ニリンソウかトリカブトか、判断できない場合には、決して食べないでください。

トリカブトとニリンソウは、よく見れば葉の色や光沢、切れ込みなどの違いがありますが、若葉の時期は大変よく似ており、見分けるのが困難です。しかし、トリカブトは猛毒ですから、間違えてはなりません。

トリカブトとニリンソウは混成している場合も多く、山菜採りに慣れている人でも間違えることが少なくありません。

*見分けるポイント

茎や葉のかたちで見分けると、トリカブトは成長するにつれ茎が立ち上がりますが、ニリンソウでは茎はほとんど立ち上がりません。トリカブトは茎に葉が交互(互生)につき、ニリンソウは地上部の茎の一カ所から葉が出ています。

しかし、これらの違いはいずれもトリカブト、ニリンソウとも生長した段階でわかることであり、3~5月の若芽の段階ではこれだけで判断するのは危険です。

ほかに、トリカブトとニリンソウの見た目の違いといえば根の部分です。

トリカブトの根は円錐形、ニリンソウは棒形です。トリカブトは紡錘形の塊根なのに対してニリンソウは細長い根茎になっています。

一番わかりやすく、簡単なのは花による見分け方だと言われています。ニリンソウは春先に白い花をつけるのに対して、トリカブトが青紫の花をつけるのは秋です。

ニリンソウを採るなら、花芽や花がついているものだけを、1本ずつ確認しながら摘み取るのが間違いのない方法だというわけです。

トリカブトとニリンソウは混ざって群生している場合も多く、間違ってもアバウトに広範囲を刈り取ることのないよう、細心の注意を払うようにしてください。

腸内環境を強化しよう

胃腸が丈夫であれば、有害なものを口にしたとしても軽くてすむ場合があります。腸内で有害なものをしっかり排除できるからです。

同じものを食べて下痢ですむ場合、あるいは死に至る場合があるのは腸内環境がどれだけ良好なのかで決まっても不思議ではありません。それほど腸内は重要な働きをするのです。

下痢で困っている人は早急に腸内環境を整えてみましょう。下痢の改善の近道になります。腸内環境を整えるサプリメントがありますので上手に利用してみましょう。