下痢の原因ナイアシン不足

下痢の原因はナイアシン不足

下痢の原因は多種多様です。一般的な下痢の場合、一過性の場合が多く、悪いものを排除しようとする正常な働きです。

しかし慢性的な下痢が続く場合は下痢の原因がなかなか特定できず、医療機関でも下痢の原因を解明するのが困難な事があります。

慢性的な下痢が続く場合、下痢の原因として挙げられるのが、生活習慣の中に下痢の原因が多多見られます。例えば栄養不足でも慢性的な下痢症状が見られるのです。

その中の一つにナイアシンが不足することで下痢になる場合があります。

ナイアシンが不足が下痢の原因に

ナイアシンとは
ナイアシンは、ナイアシンアミド(ニコチンアミド)とナイアシン(ニコチン酸)の総称です。ビタミンB群の中で、3番目に発見されたビタミンであり、昔はビタミンB3と呼ばれていたこともあります。熱に強く、水に溶ける(水溶性)ビタミンです。

ニコチン酸と呼ばれることもありますが、タバコの有害成分であるニコチンと直接的な関係はありません。

ニコチンという名称は、タバコのニコチンと化学構造が似ていたために名づけられたものであり、今では紛らわしさを解消するために、ナイアシンという名前で呼ばれています。

糖質や脂質といった栄養素を、生体活動を行なうためのエネルギーへと変換するために必要な栄養素となっています。

ナイアシンは熱に強いので、調理の過程でそんなに失われることはありません。ナイアシンは体内で必須アミノ酸「トリプトファン」からもつくられます。

トリプトファン60個から1つのナイアシンがつくられる計算です。

他にもアルコールを分解する作用や、皮膚や粘膜の健康維持、脳神経の保全など、多くの働きを持っており、人間の体になくてはならないビタミンです。

カロリーを生み出す体内機能の一部となっていることから、ダイエットとも関わりが深く、美しく健康的に痩せるなら必要な栄養素です。

ナイアシンの働き

ナイアシンは全身で500種もの酵素の補酵素として働いています。その主な働きとしては次のようなものが挙げられます。

①エネルギー作り・・酵素を使ってエネルギーを作る時に必要(エネルギー代謝中の酸化還元の補酵素)
②脂質や糖質の分解・・糖質・脂質・タンパク質の代謝に不可欠
③アルコール分解・・二日酔いの原因となるアセトアルデヒドを分解する補酵素
④皮膚・粘膜の炎症を防ぐ・・粘膜の細胞の再生に関与
⑤神経症状を防ぐ・・セロトニン合成に関与
⑥血管拡張作用・・血行を促進する
⑦美肌つくり・・ナイアシンが肌のターンオーバー能力の増強を行なう

ナイアシン不足は下痢を招く

ナイアシン欠乏症としては、ペラグラが有名です。ナイアシン不足の症状としては次のようなものが挙げられます。重症になると死亡します。

(1) 皮膚症状 :光線過敏症で、日光曝射部に一致して紅斑、水疱、潰瘍を生じ,やがて濃褐色の色素沈着が生じ、のちに皮膚の乾燥、萎縮が起きる
(2) 消化器症状: 下痢、腹痛、食欲不振、嘔吐、口渇、舌炎など、下痢は激しく、一般の止痢薬は無効
(3) 精神神経症状: けいれん、運動障害、幻覚、躁うつ状態、痴呆状態など

ペラグラはニコチン酸の大量投与,新鮮な野菜の摂取,高蛋白食摂取などの食生活の改善によって容易に軽快出来ます。

ナイアシン欠乏症の原因

ペラグラ病はニコチン酸欠乏症(ナイアシン欠乏症)とも呼ばれています。ナイアシンは多くの食品から摂取できるため、欠乏症に陥ることはほとんどありません。

しかし、とうもろこしを主食としている中南米では、稀に欠乏症が見られることがあります。トウモロコシの常食地帯で発生するので、トウモロコシ中毒といわれたことがあり、トウモロコシタンパク質にトリプトファンが少ないことから起こります。

元来は地中海地方で流行していたもので、病名もイタリア語のpelle(皮膚の)+agra(痛み症)からきています。

その後アメリカにも出現し、現在では世界的にみられ、エジプト、インド、南アメリカなどでは、いまなお発生し続けています。

米を主食とする日本では、トリプトファンを主食から摂取することができるため、ペラグラの発症事例はほとんどありません。

しかし、ダイエットによって極度にタンパク質や糖質、脂質などを押さえた食生活を送っていると、ペラグラを始めとした、さまざまなナイアシン不足の症状が現れる可能性があります。

また、日本ではきわめてまれですが、常習飲酒者,胃切除者などにみられることがあります。なお、青森県津軽地方に古くからみられた風土病で、進行すると精神障害をおこすところから恐れられたシビ‐ガッチャキ病は、ニコチン酸アミドとビタミンB2の欠乏が合併したものとされます。
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ナイアシンの摂取方法

①食物から摂取する方法
ナイアシンが多く含まれている食材は、まぐろやサバなどの赤身魚や、レバーや鶏肉といった肉類です。また野菜などの植物性食品まで幅広い食物含まれている栄養素です。
これらの食品を摂取し、ナイアシンが不足しないよう努めましょう。
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②肝臓でつくられる
人間だけでなく、多くの動物が、肝臓でトリプロファンをナイアシンへと変換させています。ただし、ナイアシンの体内生成にはビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6が必要とされるため、トリプトファンだけを摂取しても、これらのビタミンB群が不足していたら、ナイアシンに変換されることはありません。

③腸内細菌がつくる
腸内細菌がトリプトファンからのナイアシン合成を行っています。腸内善玉菌を増やす食生活を心掛ける事で腸内の活動が正常化され、ナイアシンを初め様々なビタミンが腸内で合成されます。

腸内環境を強化しよう

「元気の元は胃腸から」と昔から言われています。生活習慣による病気の9割は腸内環境の悪化が原因とされています。免疫力は腸内環境が良好でないと強化されません。

日頃から腸内環境を良好にする食生活や生活習慣に気をつけなければなりません。腸内善玉菌を増やして腸内環境を整えましょう。腸内善玉菌を増やすサプリメントがありますので上手に利用しましょう。