下痢の原因は豆腐

下痢の原因は豆腐

下痢の原因は人それぞれ異なりますが、多くは食べ物から原因が見つかるものです。人は食べることで健康につながりますが、何をどの様に食べるかで健康維持は異なります。


下痢もそうです、何をどのように食べたかで下痢の原因が分かります。例えば、ごく身近な食品、豆腐を例にあげてみましょう。

下痢の原因は何と豆腐だった

私たちは下痢の原因を辛さや食べ過ぎ飲み過ぎと決めつけていたり、この食品はお腹を下すけどこの食品はヘルシーだから大丈夫と、よく調べもせずに思い込んでしまいがちです。
ヘルシー食品の代表格ともいえる豆腐もそのひとつです。


豆腐は消化に良いそうだから、お腹にいいに決めつけて考えてはいませんか?豆腐で下痢になるなんて、そんなことあり得ないと思われるでしょうが、豆腐が下痢の原因となる要素はかなりあるのです。

豆腐が下痢になる原因

豆腐が下痢になる原因はいくつもありますから、どれが自分にとって当てはまるのか、考えてみましょう。原因が分かれば、豆腐以外のどの食品にも注意した方がいいのか、見えてきます。

豆腐で下痢になる原因として次のような事が挙げられます。
①にがり ②水分 ③フルクタン ④大豆アレルギーなどです。

①豆腐のにがりが下痢の原因

にがりは海水を煮詰めて製塩したあとに残る母液のことで、豆腐を作る過程で凝固剤として使われます。豆乳をにがりで固めて豆腐ができあがります。豆腐を作るうえでにがりは欠かすことができない成分です。

このにがりの主成分である塩化マグネシウムは整腸作用があり、適度に摂る分には問題ありませんが、摂り過ぎると下痢の原因となります。実際、塩化マグネシウムは便秘解消に役立つので、下剤として使われているほどです。

塩化マグネシウム下剤をたくさん飲めばもちろん下痢になります。しかし、豆腐の中には下剤になるほど塩化マグネシウムは含まれていません。マグネシウムを摂り過ぎたかなと思っても、通常、過剰分は尿中に排泄されるので通常の食事では過剰症になることはありません。

しかし、腎機能が低下している場合には高マグネシウム血症が生じやすくなり、血圧低下、吐き気、心電図異常などの症状が現れます。また、ダイエットや便秘などに効果があるといって摂取されている「にがり」(主成分は塩化マグネシウム)やサプリメントなど、通常の食事以外でマグネシウムを過剰に摂取すると、下痢を起こすことがあります。

また、体質的に塩化マグネシウムが合うか合わないかは個人差があるので、少量しか摂っていなくても下痢の原因になる可能性は十分考えられます。ちなみに、絹豆腐は木綿豆腐より柔らかいからにがりは使われていないんじゃないかと思われるかもしれませんが、製法は異なりますが、両方ともにがりは使われています。

②水分過多が下痢の原因

豆腐が原因の下痢になってしまう事で、次に考えられるのが水分の摂り過ぎです。胃が一度に水分を吸収できる量は200ml~250ml(コップ1杯程度)と意外と少ないのです。

それだけでは、少なすぎて渇いた喉が潤わないといって、2杯くらい飲む人もいるでしょう。水分補給は一度に飲むのではなく、出来るだけ喉が渇かない内に、少しづつ水分を補給することが理想です。一度に水分を補給すると、吸収しきれなかった水分は便を柔らかくし、下痢につながります。

豆腐の水分含有量を調べてみると、絹豆腐より木綿豆腐の方が水分が少なそうだから、その分たくさん食べても平気なんじゃないかと思うかもしれません。水分の含有率にはそう違いがないことがわかります。

豆腐の水分含有率は絹豆腐89.4%、木綿豆腐86.8%です。確かに木綿豆腐の方が、水分が少ないですが、はっきりいって微々たる差です。両方ともに9割近い水分が含まれていますから、豆腐の食べ過ぎはやはり水分の摂り過ぎにつながることもあります。ヘルシーな食材だから、消化にいいから、ダイエットになど、ばっか食(それだけ集中的に食べる)にならないように注意しましょう。

豆腐発症の地である中国では、豆腐を揚げたり炒めたりする料理が多いですが、日本では冷奴や湯豆腐など、豆腐そのものの旨味を引き出そうとしてきました。そのため、そもそも日本の豆腐は中国の豆腐より水分が多く含まれています。

③フルクタンが下痢の原因

オーストラリアの医師、ピーターギブソン博士は、大腸が水を出してしまう糖を含んだ食品のリストを作り、それを避けることで下痢の症状を緩和させる食事療法を開発しました。

月3回以上 原因の分からない下痢をする人などは、下記の食品の摂取を見直すことで症状が緩和すると指摘しています。

下記の食品群は、どれも栄養として、体に重要なものばかりです。多くの人にとっては食べても問題は起こりませんが、下痢に悩む人は、問題となる事があるのです。下記の食品のうち、特に多く摂取している食品を見つけ、少し減らしてみることが推奨されています。

大腸が水分を出してしまう糖類

① 乳糖を含んだ食品
牛乳、チーズ、ヨーグルト などの乳製品(乳糖を除去したものを除く)

② 果糖や、糖が集まってできた甘い物質
マンゴー、梨、洋梨、リンゴ、ブドウ、サクランボ、桃、スイカ など
蜂蜜、人工甘味料を含んだおかし など

③ フルクタンの仲間
小麦など麦の仲間
ネギ、タマネギ、ニンニク、ブロッコリー、マッシュルーム、アスパラガス、大豆 など

食べ物は、口から入って食道、胃、十二指腸、小腸へと運ばれます。腸に不調を抱える人にとって糖質は厄介な栄養素で、小腸に入ると「吸収できるもの」と「吸収が悪く問題を起こすもの」とに大きく分かれます。このうち問題を起こすのが、フォドマップ(発酵性の糖質)なのです。

おなかの弱い人は、フォドマップを消化・吸収しづらく、大量に摂取すると小腸内で濃度が上がるため、それを薄めようとして血管内から小腸内へ大量に水分が送りこまれます。その結果、小腸は「水浸し」状態となるのです。水によって腸が刺激され、運動が過剰になり、おなかのゴロゴロや張り、下痢などが生じます。

更に、小腸で吸収されなかったフォドマップは、吸収されないまま大腸に進みます。大腸のなかでは腸内細菌たちが小腸で吸収されなかったフォドマップをエサとして、待ち構えています。フォドマップは大腸の腸内細菌のファーストフードになり急速に発酵が進みます。

この結果、大腸内で過剰な発酵を起こし、そのガスでおなかがパンパンに張る、あるいは下痢になるのです。

フォドマップ食の中には大豆のフルクタンが含まれる絹豆腐があります。
影響が出るほどの量が、含まれているわけではないので、にがりほど下痢の原因にはなりませんが、小腸がどの種類の糖が苦手なのかは個人差があります。

フルクタンが体質的に合わなかった場合、絹豆腐を食べて下痢になってしまうので、なるべく木綿豆腐を選ぶようにしましょう。

なぜ木綿豆腐ならフルクタンの心配をしなくていいかと言うと、絹豆腐とは製法が違うからです。木綿豆腐は豆乳をにがりなどの凝固剤で固めて、木綿の布を敷いた型箱に入れて重石をします。この重石を乗せた時に余分な水分とともにフルクタンも流れ出てってくれるのです。

木綿豆腐の表面についている模様は、木綿の布目の跡ということです。対して絹豆腐は、重石を乗せないため水分が木綿豆腐より多くなり、フルクタンも流れてくれません。
そもそも絹豆腐木綿豆腐より濃い豆乳を使うため、最初から含まれているフルクタンが多いです。ちなみに、木綿豆腐はその製法が名前の由来ですが、絹豆腐は別に絹の布を使っているわけではありません。

水分をより多く含んでいるため、木綿豆腐より触感が柔らかく、絹のようにきめ細かいことから絹豆腐・絹ごし豆腐と名づけられています。

④大豆アレルギーで下痢の原因

上記の3つより可能性は低いのですが、豆腐で下痢を起こす原因のひとつに大豆アレルギーがあげられます。なぜ、可能性が低めなのかというと、豆腐はその製造過程でたんぱく質が分解されていて、抗原性はあまり高くないからです。かといって可能性はゼロではないので、大豆アレルギーが原因の事もあるのです。


基本的にアレルギーは、加工食品よりもそのままの素材の方が、抗原性が高い傾向にあります。大豆アレルギーの場合も例に漏れず、豆腐よりも大豆や豆乳、枝豆やピーナッツの方が、抗原性が高いです。

大豆アレルギーのアレルギー反応として下痢を起こしているのであれば、これらの食品でも同様もしくはよりひどい症状を起こしているはずです。食物アレルギーは特に他のアレルギーより危険性が高いですから、その場合は病院で検査してもらった方が良いでしょう。

逆に豆腐では下痢を引き起こしているのに、他の大豆の食品ではなんともないのであれば、大豆アレルギーの可能性は低いと思われます。

下痢以外にも気をつけたいこと

豆腐の持つデメリットは下痢だけではありません。以下の点にも注意が必要です。

①腎臓結石などに注意
中国では、毎日豆腐を食べていたという男性から420個の腎臓結石が見つかった例があるようです。中国と日本の豆腐は違う話をしましたが、日本の豆腐にもにがりをはじめ、複数の凝固剤が使われているため、結石ができる可能性がないとは言い切れないようです。

豆腐は値段が安く、ヘルシー食品として広まっていますから、ダイエットもしやすいし毎日食べている人もいるでしょう。あまり脅かすわけではないですが、食べ過ぎにはくれぐれも注意してください。

②婦人系の病気に注意
豆腐と納豆は低カロリーでダイエット食品として人気の組み合わせです。どちらも大豆から作られているため、美容に良いとされるイソフラボンが含まれています。

女性の場合でしたらあまりイソフラボンを摂取しすぎると、婦人系の病気の誘因になることがあります。また、妊婦が豆腐や納豆などで大豆を摂り過ぎてしまうと、赤ちゃんが大豆アレルギーを持って生まれてくる可能性もあります。豆腐3/4丁でイソフラボン摂取量の上限に達すると言われています。

何事にも言えますが、くれぐれもばっか食(特にそればかり摂ること)による食べ過ぎには注意しましょう。

健康食品として広まっている豆腐ですが、気を付けなければいけない側面も実はけっこう多いです。もちろんダイエットや美容に良いというのも嘘ではないので、食べ過ぎない程度には食べるのは良い事です。

私たちは健康に良い食品と悪い食品のイメージを信じ切っている傾向にあります。しかし、豆腐もそうですがどの食品にもいい部分と悪い部分があります。いいと思っている食品でも、まず疑ってみるのが下痢の原因を探す第一歩となります。

腸内環境を整えよう

「元気の元は胃腸から」と昔から言われています。私達は全て食べる物が体に良いものではありません。中には害になる成分も含まれています。

しかし、腸内環境が良好であれば、人間の体には有害なものを排出機能が十分に備わっています。しかし、腸内環境が悪化していると、有害なものを排出出来るどころか、更に有害なものを作り出すこともあります。腸内環境を良好にすることが全ての病気を改善する基本となります。勿論下痢も改善されます。

食事で腸内環境を整えることが出来ますが、現在不調を抱えている人は腸内環境を整えるサプリメントを利用した方が、早く改善できます。腸内環境を整えるサプリメントを上手に利用しましょう。