タピオカドリンクで下痢に

下痢の原因はタピオカドリンク

下痢の原因にタピオカが挙げられています。
今や世界的に大流行中のタピオカですが、日本ではタピオカが入ったラーメンまで登場しているそうです。

ではタピオカで下痢になる原因は何でしょうか。

下痢になるタピオカとは

もちもちした食感がおいしいタピオカですが、最近では、「タピ活」なんて言葉も出ているほどの人気ぶりです。タピオカの原料はトウダイグサ科キャッサバというイモの一種です。

この「キャッサバ」は南米や北東ブラジルなど熱帯雨林気候の地域が原産です。実はこのキャッサバには、有毒な成分「シアン化合物」が含まれており、食用にするためには毒抜きの処理が不可欠であり、生食の状態で日本に輸入することは禁止されています。

葉を発酵させ有毒な成分を除去し、加工されたキャッサバのみ日本への輸入が許されています。

そして、キャッサバをタピオカにするために、さらなる加工がなされます。まず、キャッサバの根茎から取ったでんぷんを水で溶き、加熱します。そのあと粒状にして乾かすと「タピオカパール」になります。

通常タピオカは乳白色のような色をしていますが、黒いタピオカはカラメル色素、イカスミなどで色付けされています。甲殻アレルギーの人は注意です。

タピオカドリンクは飲み過ぎると下痢になる理由

①糖分の摂り過ぎ
甘いドリンクに入っている255mlのタピオカは、糖分量で表すと、驚愕の73.6グラム。これはシュークリーム8個分に匹敵する糖分、角砂糖18.4個分の多さです。500mlのコーラは角砂糖14.1個よりも角砂糖4つ分糖分が多いという結果です。

専門店で売られているタピオカには黒糖で味付けされているものもあり、フレーバーによっては糖分がさら多く摂取する可能性もあります。

砂糖は浸透圧を上昇させるますので、腸内は浸透圧を低下しようとして、腸管壁から水分を引きだします。これが原因で水分の含有量が多くなり、浸透圧性の下痢になるのです。

又、甘い食べ物は胃酸の分泌を増やし、食道に胃酸が逆流しやすくなることが分かっているので、逆流性食道炎の症状である胸焼けや胃もたれなどを起こす可能性はあります。

②難消化性デンプン
キャッサバの粉は難消化性デンプンで、非常に消化されにくいものなのです。タピオカには増粘剤が加えられていることによって、消化器官の機能が損なわれる可能性があるようです。消化不良による下痢が起こりやすくなります。タピオカの過剰摂取で胃や腸からタピオカが見つかり、酷い人は腸閉塞になった例があるようです。

③冷たい物の摂り過ぎ
冷たいドリンクは体を冷やします。またタピオカには利尿作用のあるカリウムも含み、摂りすぎてしまうと腸内の調子が悪くなり、下痢になります。それに加えて、甘いドリンクに使われている「砂糖」や「シロップ」にも体を冷やす効果があります。

④食品添加物D-ソルビトール
2004年 8 月 8 日、渋谷区に対して東京都を通じ複数の自治体よりタピオカ入りダイエットココナッツミルクを飲んだ人たちが下痢をすると報告があり、調査の結果、甘味料であるD-ソルビトールが多量に添加されていたことがわかったそうです。

当該品は,中国で製造され、渋谷区内の輸入業者が輸入したいわゆる健康食品で、260 g の缶入りで店頭及び通信販売で売られていました。この商品を輸入販売している業者から提供された配合成分表のうち、患者の症状から原因物質として疑われた D-ソルビトールの分析を行った結果、どのタピオカ入りダイエットココナツミルクからも Dソルビトールが 110 g/kg 検出されました。

一缶を飲用すると D-ソルビトールを28.6g摂取することになり、医薬品として便秘予防に用いられる量(10~20 g)を超えることになります。これらのことから苦情者の症状は D-ソルビトールによるものと考えらました。

D-ソルビトールには便を緩くする働きがあり、多量に添加した食品は、違反食品として扱われます。厚生労働省は食品衛生法 4 条(現:6 条)第 2 号違反と判断し,輸入者を管轄する渋谷区は,輸入者に対して当該品の回収を命令したそうです。

この報告による調査は東京都健康局(現:福祉保健局)食品医薬品安全部食品監視課及び各関連の保健所と協力して実施されたものです。

下痢を起こすD-ソルビトールとは

D-ソルビトールは梨、林檎、プラム等の果実類に含まれています。一般的にはブドウ糖から合成された食品添加物で、使用基準は定められておらず、甘味料として菓子・飲料等に広く使用されています。

キシリトールやエリスリトールもD-ソルビトールと同じ難消化性の糖類で便を緩くする作用がります。これらを含む食品は記載されている注意事項を守って、一度に摂り過ぎないようしましょう。
多く摂り過ぎると腹痛、下痢及び小腸の穿孔(穴があく)、腸粘膜壊死等を起こすことがあります。

下痢になるD-ソルビトールは医薬品にも使用
医薬品にも、消化管の X 線造影時の便秘予防目的に使用されています。消化管のX線造影の迅速化、消化管のX線造影時の便秘の防止、経口的栄養補給に使用されています。使用上の注意として重大な副作用として腸穿孔、腸潰瘍、腸壊死などが見られるそうです。

ポリスチレンスルホン酸ナトリウムのソルビトール懸濁液を経口投与し、小腸の穿孔、腸粘膜壊死、大腸潰瘍、結腸壊死等を起こした症例が報告されているので、激しい腹痛又は下痢、嘔吐等があらわれた場合には本剤の投与を中止し、適切な処置を行うことが重要だとされています。

D-ソルビトール(ソルビトール、ソルビット)は自然界にも存在
ソルビトールは、梨、りんご、プラムなどの自然の果実類に含まれている化合物です。

自然界のりんごや梨などのバラ科の植物では、葉で光合成された糖質がソルビトールの形で果実に移行し、そこでブドウ糖や果糖、ショ糖などに変換・蓄積されます。蜜入りりんご」は熟度がすすんで、ソルビトールが果肉に蓄積された状態です。


中でもドライプルーン中のソルビトール含量は、20%に達すると言われています。
プルーンは栄養価も高く、健康や美容にもよいということでついつい何粒も食べてしまう人も多いようです。

しかしその一方でプルーンを食べ過ぎると、プルーンに含まれているソルビトールという成分によって下痢などの症状を起こしてしまうことがあります。

ソルビトールにはお腹を緩くする成分が含まれているので、プルーンの食べ過ぎによってこのソルビトールが下痢などの体調不良を起こしてしまうというわけです。いくら栄養価が高くさまざまな健康効果が期待できるプルーンでも、食べ過ぎてしまうと体調を壊してしまう危険がありますので、充分に注意しましょう。

D-ソルビトール使用対象食品

ソルビトールは砂糖の約60%の甘味度をもち、口中で溶ける時の吸熱により、さわやかな冷感があることから食品添加物として用いられ、食品添加物としてはトウモロコシより抽出します。

ソルビトール使用の目的として次のような利便性から使用されています。

①冷凍障害の防止・・・多くの水分を保持できるため、凍る時に食品の細胞膜に傷がつきにくい
②味がよく染みる・・・浸透性が良いので、味がよく染み、煮物や漬物にも利用
③微生物の繁殖を抑える・・・水分活性を低下させるため、微生物の繁殖を抑える
④他の糖類に比べて発酵しにくい・・・脂質の酸化を防止、でんぷんの老化を防ぐ、タンパク質を安定化

ソルビトール実際の使用例
煮豆、つくだ煮、生菓子、冷凍すり身、キャンデー類、チョコレート、生菓子、カステラ、まんじゅう、ハム、ソーセージ、かまぼこ、佃煮などなどに添加されています。

ソルビトールは、医薬品にも各種内服薬、各種注射薬、糖尿病患者用甘味料などに使われています。

甘味料として用いても、口腔内で細菌、酵素による有機酸の生成がほとんど無いので虫歯の発生原因にはなりません。

無糖ガムで下痢になる

甘味料のソルビトールを含むガムを大量にかむと、重度の下痢を引き起こし、体重が大きく減少する恐れがあるとの症例報告が2008年1月12日発行の英医学誌に発表されました。ソルビトールはソルビットとも呼ばれ、甘みを出す食品添加物として使われますが、下剤作用もあるのです。

ベルリンのシャリテー病院の医師が英医学誌で発表した症例報告によると、ガムを大量にかんで重度の下痢を引き起こした患者は2人。1人は21歳の女性で、約8か月間にわたって下痢と腹痛に悩み、51.8キロあった体重が11キロも減少したそうです。

もう一人は46歳の男性で、おなかの張りとガス、下痢がひどく、体重は1年間で元の5分の1に相当する22キロも減ったそうです。2人は血液検査や結腸の内視鏡検査、超音波検査、CTスキャンなどさまざまな検査を受けたが、いずれも結果は正常でした。

しかし便検査で高レベルのカリウムとナトリウムが検出されました。医師が2人に普段の食生活についてたずねたところ、大量のガムをかんでいたことがわかりました。女性患者はシュガーフリーガムを毎日12枚以上、男性患者は毎日20枚以上のガムと200g近い甘いお菓子を口にしていたそうです。

医師らの計算によれば、1日あたりのソルビトール摂取量は女性患者が20g、男性患者は約30g相当します。量にガムをかむ習慣を改めた2人は、1年もたたないうちに腸の状態が通常に戻り、体重も女性患者が7キロ、男性患者が5キロ回復しました。

調査の結果、医師らは体重の減少はソルビトールを含む食生活が関与していたと結論づけ、ソルビトールの大量摂取は重症な下痢や消化機能の低下を招くだけではなく、過度な体重の減少も引き起こすと警告しています。

現代では、ガムだけに限らずあらゆる食品に添加物として利用されています。ですから出来るだけ加工食品は利用しない様にしたいものです。

腸内環境を強化しよう

「元気の元は胃腸から」と昔から言われています。腸内環境が良い人は様々な腸内で活動が正常に行われます。

胃腸が丈夫であれば、少々有害な物が体内に入ってきても、腸内で処理されます。人の体はそのように出来ています。

ですから日頃から腸内環境を整えておくことが非常に重要です。下痢の改善も一段と早くなります。

腸内環境を整えるサプリメントがありますので、上手に利用しましょう。