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下痢体質はなぜ太れない?

下痢で太れない理由 その②

 太れない悩みは、なかなかその悩みを共感してもらえません。まわりから羨ましいと言われますが、本人にとっては切実な悩みになります。太れない理由はそれなりにあります。その理由をご一緒に考えてみましょう。



太れない原因

原因として多いのは、過敏性腸症候群、そのほかの原因として、クローン病や潰瘍性大腸炎といった疾患を含む炎症性腸疾患が挙げられます。これらの病気は、自分自身の免疫細胞が異常をきたす結果として、腸に対しての慢性炎症が生じる病気です。前回は過敏性腸症候群をとり上げましたので、今回はクローン病について考えてみましょう。

●クローン病になるとなかなか太れない

大腸及び小腸の粘膜に慢性の炎症、または潰瘍をひきおこす原因不明の疾患の総称を炎症性腸疾患といいます。クローン病はこの炎症性腸疾患のひとつです。

クローン病は主に若年者が多く発生します。口腔から肛門にいたるまでの消化管のどの部位にも炎症や潰瘍(粘膜が欠損すること)が起こり、小腸と大腸が中心で、特に小腸末端部に多く発生するようです。非連続性の病変で、病変と病変の間に正常部分が存在します。

症状としては腹痛や下痢、血便、体重減少などが生じます。下痢になると、栄養の吸収率を著しく下げてしまい、約通常の3分の1くらいになります。太りたい人にとって最悪とも言える状態です。食べてもなかなか太れない原因のひとつとなります。

食べても太れない人は腸に炎症が起き、吸収機能が弱くなっているためにしっかり吸収できないことが原因なのです。では、下痢を改善するためにはどのようにすればよいのでしょうか。

●クローン病の原因

クローン病の原因として次のような事が挙げられています。
①遺伝的な要因が関与

②結核菌類似の細菌や麻疹ウイルスによる感染症

③食事の中の何らかの成分が腸管粘膜に異常な反応をひきおす

④腸管の微小な血管の血流障害

などが挙げられていますが、いずれもはっきりと証明されていません。最近の研究では、なんらかの遺伝的な素因を背景として、食事や腸内細菌に対して腸に潜んでいるリンパ球などの免疫を担当する細胞が過剰に反応して病気の発症、増悪にいたると考えられています。

●クローン病の発生状況

わが国のクローン病の方は1976年には128人でしたが、平成25年度には39,799人となり増加がみられています。それでも、人口10万人あたり27人程度、米国が200人程度ですので、欧米の約10分の1です。

これらの差は大いに食習慣の違いが関係しているようです。欧米食を好む10歳代~20歳代の若年者に発生する度合いが高いようです。発症年齢は男性で20~24歳、女性で15~19歳が最も多くみられます。男性と女性の比は、約2:1と男性に多くみられます。

世界的にみると、先進国に多く北米やヨーロッパで高い発症率を示します。衛生環境や食生活が大きく影響し、動物性脂肪、タンパク質を多く摂取し、生活水準が高いほどクローン病にかかりやすいと考えられています。喫煙をする人は喫煙をしない人より発病しやすいと言われています。



●クローン病は遺伝的要素が関係

クローン病は遺伝病ではありません。しかし、人種や地域によって発症する頻度が異なり、また家系内発症もみとめられることから、遺伝的な因子の関与が考えられています。

クローン病を引き起こす可能性の高い遺伝子がいくつか報告されていますが、現在のところ、単一の遺伝子と関連して発症するのではなく、いくつかの遺伝子と環境因子などが複雑に絡み合って発症していると考えられています。

●クローン病の具体的な症状

クローン病の症状は人によって様々です。炎症が発生する部分(小腸型、小腸・大腸型、大腸型)によっても異なります。その中でも特徴的な症状は腹痛と下痢で、半数以上の患者さんでみられます。

さらに発熱、下血、腹部腫瘤、体重減少、 全身倦怠感 、貧血などの症状もしばしば現れます。またクローン病は 瘻孔 、 狭窄 、 膿瘍 などの腸管の合併症や関節炎、虹彩炎、 結節 性紅斑、肛門部病変などの腸管外の合併症も多く、これらの症状があるか無いかで様々な症状が出てきます。

クローン病と診断されたら専門家による治療が必要です。

●クローン病の食事

病気の活動性や症状が落ち着いていれば、通常の食事が可能ですが、食事による病態の悪化を避けることが最も重要なことです。一般的には低脂肪や腸の負担となる食物せんい、刺激物などを控える食事が好ましいです。

それぞれの症状は違いますので、主治医や栄養士と相談しながら自分にあった食品を見つけていくことが大事です。

控えたい食べ物

*繊維の多い食品: キノコ類、海草、ごぼう、山採などの筋の多い野菜、生野菜をたくさん食べないこと

*揚げ物:脂を多く含む食品: 唐揚げ、フライ、トンカツ、フライドチキン等

*飲み物:コーヒー、濃い煎茶、カフェインを含むもの、炭酸飲料、アルコール、牛乳や乳製品は下痢になりやすい方は控える

*刺激物:わさび、洋辛子、唐辛子などの香辛料

*特に控えたいもの:喫煙とアルコール
  

食べてもいいもの

最初は極力、低脂肪や腸の負担となる食物せんい、刺激物などを控える食事をし、少しずつ主食は普通食に近づけていくように心がけ、副食も様子を見ながら常食に変えて見ましょう。

出来れば食べたものを書き留めて、便の状態や体調を観察しながらメニューを変えて食事すると再発防止などに役立ちます。

*主食として
お粥(全粥)、雑炊、白米(柔らかめ)、うどんやそうめんは良く煮込む。鍋料理の後の残り汁でコトコト煮込んだ雑炊は栄養が煮詰まって美味しいです。

*副食として
主に白身魚、たら、カレイ、ほっけなどの煮付け、はんぺんのバター焼き、肉類は鶏肉を中心に。

野菜類は根菜を中心にこれも煮物にして味を薄めにだし汁で食べます。カボチャやなす、トマトは皮の部分は食べないようにしましょう。せんいの多い物などは避けましょう。

果物はパイナップルやバナナ、柿、梨はせんいが多いので食べても少量にしてりんご、イチゴ、みかんがいいようです。卵は半熟卵、卵豆腐、茶碗蒸しの具無し、オムレツ等の固ゆでしていないもの、豆腐、納豆は挽き割り納豆が良いです。

とにかく細かく砕いたり消化の良いものを選んだり、フードプロセッサーを利用して野菜スープなどにすると美味しくいただけます。何を食べたら良いのか考えるだけで家族にも負担かけるし、ストレスが溜まりますので様子を見ながら食べてみましょう。たばことお酒は絶対に避けてください。

●クローン病の日常生活の注意点

クローン病になるとほとんどの方が、一生のうちに一度は、外科手術が必要になると言われてきました。しかし、近年の治療の進歩により、将来は、手術をする患者さんが減ってくる可能性があるようです。

多くの方は、症状が落ち着いていても、病気は進行すると言われています定期的な検査は必要なようです。

ですから、おなかの調子がよい時期でも食事には注意が必要です。動物性脂肪はおなかの炎症が悪化することを忘れないことが大切です。

炎症を抑えれば栄養吸収も良くなり、体重も増えていきます。

●クローン病の予防方法

クローン病はまだ完全に解明されていない病気です。国の研究機関が中心となって、日々研究が続けられています。原因もまだはっきりわかっていません。そのため、クローン病の予防方法として確立されたものはまだありません。

しかし、クローン病はその発症にさまざまな因子が関わっているということがわかってきています。

クローン病の発症に関わる因子について

①食生活の変化
クローン病は潰瘍性大腸炎と同じく、日本では珍しい病気でした。しかし、1990年ころから年々増加し、2014年末には患者さんの数は4万人を超えるほどになっています。クローン病の患者さんは潰瘍性大腸炎と同じく、今後も増加していくのではないかといわれています。

では、なぜクローン病の患者数がここまで増加してきているのでしょうか。その背景に、食生活の欧米化が挙げられています。クローン病を発症する要因の1つとして、食事のタンパク質や一部の脂肪に対し、腸管の免疫機能が過剰に反応するためと考えられています。

日本は本来、主食を米とし、タンパク質は肉より魚という生活でした。しかし、欧米の食文化が浸透したことで、現代の日本人は油や肉、糖分の摂取量が増加し、野菜の摂取量が減少しています。それが、クローン病の患者数増加につながっている可能性があるといわれています。

実際のところ、クローン病は日本よりも欧米に患者数が多いという特徴があります。

高カロリーな食事が続くのは腸に負担をかけるだけでなく、あらゆる病気の発症につながってしまいます。栄養バランスは偏りのないようにし、お酒の飲み過ぎにも注意しましょう。

今、太りたいと悩んでおられる方、高カロリーの食事を摂ると太るのではないかと思ってはいけません。かえって病気を招きます。

②腸内環境の変化
腸内環境は食生活に大きく関係しています。私たちの腸の中には、1,000種類に近い細菌が100兆個もいるといわれています。クローン病の方は、腸内細菌の様子が健康な人と異なり、腸内環境が悪化しています。


そのため、乳酸菌を含む食材や、乳酸菌をはじめ善玉菌のえさとなるオリゴ糖を食生活に取り入れて、腸内環境を改善しましょう。難しい方は腸内環境を改善するサプリメントを摂ることもお勧めします。

③過剰清潔の増加
生活環境の中においては様々な細菌がいます。人は、胎児の間はまだ体内に細菌を持っていませんが、生まれてすぐあらゆる細菌のある環境の中で生活するようになり、いろいろな細菌が人の体で共存するようになっていきます。生まれてから腸内細菌の数はだんだんと増えていきます。これが重要な鍵を握ります。

しかし、現代のように「除菌・殺菌」が行きすぎてしまうと、幼いうちに良い腸内環境が作れない、作りにくい体になってしまっています。

腸は人体で最大な免疫器官です。クローン病は最終的に異常な免疫反応が起こることで発症します。ですから、過剰に衛生環境を求める生活をしないということも大切なのです。


衛生環境が良くなりすぎることがクローン病の増加に関係しているのではないかも言われています。

③ストレスの多い生活
クローン病を発症する人は10代から30代前半の若い世代に多くみられます。この時期は学業や就職、仕事、そして結婚など、その人の人生において環境が大きく変わります。

ストレスには良いストレスと悪いストレスがありますが、生活していく中で悪いストレスにうまく対処できないと、心身共に負担がかかってしまいます。

ストレスの多い生活と、それによる心身の負担は、ゆくゆく免疫機能に影響を与えてしまう可能性があるのです。
腸内環境もストレスによって悪化します。

しかし、ストレスのない生活というのは非現実的ですから、普段から気分転換を図ったりリフレッシュできる自分なりの対処法を見つけておいたりすることが大切です。

太りたい方へのまとめとして

腸は栄養を吸収して、体の各器官に血液を通して栄養を送ります。腸に炎症が起こるクローン病の予防方法はまだ確立されていません。しかし、クローン病の発症に関与しているとされる因子はいくつかわかってきています。

クローン病の予防方法として期待できるものは、食生活や腸内環境、衛生環境、そしてストレス対処への工夫です。普段から自分の体をよく知っておくことも大切です。

今回はクローン病をとり上げましたが、潰瘍性大腸炎も腸の炎症から起こります。潰瘍性大腸炎は、直腸から連続的に炎症が起こります。そのため、主に大腸だけに炎症が発生し、大腸の表面である粘膜に主に炎症が発生します。

それで自覚症状には、粘血便や下痢、発熱があります。クローン病よりも血便が多くなります。また、合併症としては、関節炎や膵炎などが挙げられます。

クローン病は口腔から肛門にいたるまでの消化管のどの部位にも炎症や潰瘍(粘膜が欠損すること)が起こります。腸の壁全体が炎症を起こすため、腸に穴があくことがあります。

下痢になったかな、痩せ始めたかな、なかなか体重が戻らない等疑問に思ったら、まずは自分の生活環境を整えてみましょう。

特に腸内環境をしっかり整えることはとても大事です。腸は便を作るところですが、食べた物を消化・吸収するところでもあります。基本的な事柄を毎日の生活の中で整えるなら、適切な体重に戻ります。

腸内環境を整えよう

「元気の元は胃腸から」と昔から言われています。胃腸が丈夫であれば病気を寄せ付けない身体になります。

実際、生活習慣病による9割は腸内環境が悪化することが原因だと言われています。となると、腸内環境を良好に保てば病気に負けない体になるということになります。

下痢も、太れない原因も全て腸内環境から始まっています。腸内環境を良好にしましょう。腸内環境を良好にするサプリメントがありますので、上手に利用しましょう。


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