続く下痢の改善に幸せ物質

長い間下痢が続くと憂鬱になるものです。例えば下痢が続いている際におなかに力が入らず、なかなか幸せを感じにくくなるものです。

続く下痢の改善に幸せ物質をつくろう

気持ちが沈んだり、憂鬱になる原因は脳内物質のセロトニンが不足しているとよく言われます。セロトニンは、逆境の時に幸せ感をもたらしてくれる物質で、落ち込んだ時などには欠かせない「幸せ物質」なのです。

実はこの「幸せ物質」は脳の中にあるのですが、これを作っている「工場」は腸に中にあります。腸の中でつくられたセロトニンは脳に伝わり、それが私達の気持や感情、健康に深く関わって、自律神経を安定させているのです。
セロトニンが充分あると多幸感があって、おいしいものを食べているときの幸せな気分もその表れです。

排便と深く関わっている腸管の運動は自立神経にコントロールされています。自律神経の中の副交感神経がアクセル役となって下痢を引き起こすシグナルを送っています

もう一つの交感神経はブレーキの役を担っていて、便秘を引き起こすシグナルを送っているのです。健康な人はこの交感神経、副交感神経がバランス良くアクセルとブレーキの機能を果たしているのですが、「幸せ物質」、セロトンが減少し、副交感神経が優位になると下痢になるなど便通異常が起るのです。
下痢が続く原因
このように下痢になる、下痢が続く原因をつくらないためには「幸せ物質」を腸内でたくさん作らなければなりません。

下痢を改善する幸せ物質が減少

この「幸せ物質」を作り出しているのは、腸内の腸内細菌達で腸内善玉菌がたくさん集まっているところ、腸内フローラと言う場所です。腸内には100種類、100兆個の細菌が必要です。重さにして約1~2kgになるそうです。

しかしながら腸内細菌の働きで“幸せ物質”を作り出す腸内フローラ(善玉菌叢)が、近年特に減少傾向にあるのです。

セロトニンは食物の中にあるトリプトファンというたんぱく質から合成されますが、食物でそれを摂っても、たくさんの腸内善玉菌がいないと「幸せ物質」は脳内に増えません下痢や便秘になったり、下痢が長く続いたりする人は、「幸せ物質」が少なくなっている、つまり腸内細菌叢が特に善玉菌が少なくなっているという事が出来ます。

交感神経と副交感神経の適度なバランスはセロトニンという神経伝達物質によって保たれています。セロトニンは脳や腸から分泌されますが、緊張によって下痢をしやすい人はセロトニンによって腸が過剰に反応するのが原因です。

セロトニンは不足しても過剰になっても問題が生じます。うつ病の人は脳内で分泌されるセロトニンが不足し、緊張で下痢する人は腸内から過剰なセロトニンが分泌されることが問題なのです。

一番の解決策はストレスの原因を根本から排除することですが、日々生活している以上それは不可能です。それならば、ストレスを少しでも受け入れ冷静になるためのトレーニングに取り組むべきであると考えます。

下痢を改善するための腹式呼吸

緊張をほぐすためのトレーニングとしては腹式呼吸が効果的です。腹式呼吸は寝ているときに無意識に行っていますが、起きているときはほとんどの人が胸式呼吸(胸で行う呼吸)になっています。

起きている状態で腹式呼吸を行うためには少しトレーニングが必要です。腹式呼吸のポイントは横隔膜を意識的に動かすことです。

体には無数の筋肉がありますが、本来動かせる筋肉なのに普段動かしていないために意識して動かすことができない筋肉がたくさんあります。

横隔膜は寝ているときに無意識に動かしている筋肉ではありますが、いざ意識して動かそうとすると意外と上手くいきません。そこで横隔膜を動かし腹式呼吸を行うためのトレーニング方法を下記に紹介します。

横隔膜を動かし腹式呼吸を行うためのトレーニング方法

①軽く膝を立てた状態で仰向けになります。

②肩の力を抜いてリラックスした状態を作ります。

③横隔膜を上に押し上げるイメージで肺の空気をゆっくり吐き出します。

④この時、胸を張らないように横隔膜の動きで息を吐くよう気を付けます。

⑤息を吐ききったら横隔膜の力を緩めます。(勝手に空気が入ってきます)

以上を20回繰り返し、2~3セット行いますが、慣れるまでは無理のない範囲で行うようにしましょう。慣れてきたら座った状態や立った状態でも挑戦してみてください。

また、呼吸は常に吸うより吐くことを意識してみるとよいでしょう。
深くゆっくりと息を吐ききってみてください。吐ききることで自然と吸うことも深くなり、ゆったりとした深い呼吸が出来るようになります。

また、ストレスに強いおなかを作るには、腸内環境を整えることが不可欠です。
腸内善玉菌を増やす食事やサプリメント などを利用して腸内環境を整えていきましょう。そして、ストレスを解消する呼吸法等も取り入れ、「幸せ物質」が過不足なく分泌されれば、下痢は改善されるのです。
腸内善玉菌が善玉菌が多い腸内環境にしよう!

下痢改善の早道

下痢の直接の原因は何といっても腸内環境が悪くなっていることです。腸内環境が良好であれば、食べた物やストレスを巧く回避できるようになっています。

腸はヒトの体で最も複雑な所である事が分かってきた事から、最も大切な所であると考えられるようになったのです。この腸の特殊性、複雑性が実は腸の病気が増えてきたり、治りにくかったりする、大きな理由である事が分かってきました。

ですからプロバイオティクス(善玉菌)の力借りて腸内環境をしっかり整える事を最優先する事が重要です