下痢の原因過敏性腸症候群

下痢の原因は過敏性腸症候群
下痢の原因は様々ですが、中でも精神的な事が原因で慢性的な下痢の代表ともいえる過敏性腸症候群に陥る人が多いものです。 現代の社会生活では多くの人が何らかのストレスを抱えているものです。 ストレスで気分が落ち込み人や、極度に不安を感じる人も多くいます。こうした精神的な事は腸に及ぼす影響が多大なものとなり、下痢の原因となるようです。

下痢の原因となる過敏性腸症候群

過敏性腸症候群となる下痢の原因と挙げられるのは、下痢(便秘の人、下痢便秘を繰り返す人もいます)の症状が出る前にはストレスが原因となる出来事が起きている様です。 例えば仕事に関する問題、愛する人との死別、結婚生活のストレス、手術などが起きている傾向があります。 過敏性腸症候群の症状の出現と、仕事、経済、家庭、人間関係などの社会問題とを関連付ける研究もあります。 過敏性緒症候群の症状があっても、医師を受診する人は10~50%に過ぎないと考えられており、その割合は年齢や性別によって異なります。 また、その症状を苦痛に思っている人と、殆ど気にしない人もいます。

過敏性腸症候群の原因

●強い不安
ストレスなどで気分が落ち込んでいる時には、食べ物のかすが腸を通過するのに長い時間がかかります。これに対して、不安を感じている時には腸の内容物は短い時間で小腸を通過します。 殆どの人は強い不安を原因とする激しい腹痛や下痢を何度か経験しているようです。急性のストレスも腸の内容物が小腸を通過する時間を短くし、結腸の働き全般を加速するため、排便の回数を増加させます。 痛みはリラックスや催眠術により軽減できますが、不安を感じている時やパニック発作が起きている時に必要以上に呼吸をしてしまう過換気は痛みの閾値(いきち:生体の感覚に興奮を生じさせるために必要な刺激の最小値)を下げ、痛みを感じやすくなります。 若者の腸が危ない

●腸の筋肉や神経活動の異常

腸の活動は、神経系のいくつかの部分によってコントロールされています。過敏性腸症候群の人には、腸を支配する神経活動に変化が見られます。 迷走神経(自律神経の中の主に副交感神経)の活動の異常は便秘と関連付けられており、交感神経の活動の異常は下痢と関連付けられています。 心理的な要因は、こうした神経に影響を及ぼし、腸内速度を変化させる事があります。過敏性腸症候群の人で下痢になる人は腸内通過速度が速く、便秘を主症状とする人は腸内速度が遅い傾向にあるようです。
過敏性腸症候群の人の中には小腸の収縮にも異常がある人がいます。 下痢の原因は細菌感染

●胃腸の感染症

急性の嘔吐や下痢の後に、過敏性腸症候になる人がいます。カンピロバクター、赤痢菌、サルモネラ菌などの細菌による食中毒になった人の4人に1人程度が、その後、長期にわたって腸の機能に支障きたします。急性の疾患が重症になるほど、その後、過敏性腸症候群になりやすくなります。
例えば、
*1週間続く下痢
*体重が減少する程の嘔吐
*激しい腹痛があり、便に粘液が混ざる
などが見られた場合です。また、疾患にかかるまでの半年間に強い不安に悩まされていた人や、ストレスの原因となる出来事が重なっていた人も、症状が長引きやすくなります。 感染後過敏性腸症候群は、過敏性腸症候群の25%近くを占めています。その予後は良好で多くの場合症状は一年程度で軽くなるか、消えていきます。

●食物による刺激

過敏性腸症候群は食べ物と深い関係にあります。食事をすると反射的に腸の神経や筋肉の活動が高まる為、腹痛が起こることがあります。これは胃結腸反射と呼ばれる現象です。 赤ちゃんが食事の後に排便する事が多いのは、この反射と関係があります。胃結腸反射は、主として食物中の脂肪分によって起こるものと考えられています。 過敏性腸症候群の症状がある人は4分の3近くが、食事、特に脂肪分に富む食事により、機能性の腹痛を起こします。 これと区別しなければならないのが、特定の食物を摂取すると消化器症状を含む様々な症状が出る食物不耐症です。例えば、ある種の糖(乳糖や果糖)を摂取すると、ガスが出たり、下痢をする人がいます。 この様な人は乳糖不耐症と言って牛乳などを飲むと、腹部膨満、消化管の痙攣、下痢などの症状が現れます。 これは典型的な過敏性腸症候群の症状です。牛乳に含まれている乳糖は、ガラクターゼという酵素で分解されますが、ガラクターゼの働きが悪いと乳糖が吸収されず、下痢を起こしたり、腸内細菌の働きにより発酵してガスを生じたりするのです。 子供の頃は牛乳を飲んでも、下痢にならなかった人も、大人になるにつれガラクターゼの産生量が低下する人もいます。

過敏性腸症候群の人は3分の1から3分の2に食物不耐症があることが解りました。英国で報告されている最も一般的な食物不耐症は小麦に対するものであり、乳製品(特にチーズ、ヨーグルト、牛乳)、コーヒー、ジャガイモ、トウモロコシ、牛肉、オート麦、白ワインなどです。 食物不耐症は特定の食物が原因になるという点では食物アレルギーと同じですが、免疫反応によるものではない点で異なります。

腸内環境を強化しよう

「元気の元は胃腸から」と言われています。生活習慣からくる病気の殆どは腸内環境の悪化から発生するようです。腸内環境は精神的、物理的(食事など)に大きく左右されます。 腸内環境を良好に保つ働きは何といっても腸内善玉菌によるものが大きいのです。腸内善玉菌を増やすサプリメントがありますので上手に利用すると下痢の改善は速くなります。

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