下痢が続く原因を改善するための食事指導

下痢が長い期間続くと、どんなものをどんなふうに食べたら良いのか悩む患者さんも少なくありません。

下痢が続く原因を改善するための食事指導

下痢が続く原因は様々ですが、根本的な下痢の原因は、腸管の運動機能がうまく働いていないということには変わりません。過敏性の下痢が続く場合は、原因を改善するために食生活で気をつけることが大切です。
食事と排泄は密接な関係がありますので、食べるもの、食べ方に注意しながら、善玉菌を活用し下痢の原因を改善していきましょう

1.食事の時間を一定にする

食事のリズムが乱れると、腸管の運動や排便のリズムも乱れがちになります。
結果として下痢の原因になったり、便秘になったりすることもあるわけです。

過敏性腸症候群の人の腸はさらに敏感ですから、普段の食事を振り返ることがとても大切です。
食事の時間が不規則だったり、食事を抜くことがある、あるいは遅い時間に飲食をしている場合は出来るだけ食事の時間を一定にしてみましょう。

時間を決めずに、ちょくちょく食べるのも、排便のリズムを乱します。
決まった時間に食べましょう。

2.朝は早めに起きて朝食をとる

排便のきっかけとなる胃、大腸反射は、通常は朝に最もよく起こります。
早めに起きて、軽い体操などで眠っていた胃腸を起こし、朝食はゆっくり食べ、トイレタイムを設けます。

朝食とトイレの時間を逆算して早起きをし、ゆっくり朝食をとると、出かける前に便意が起こり、おなかをスッキリさせ外出することが出来ます。

*朝食を抜いている方

朝食事をすると通勤時や学校で便意が起こるのが怖くて朝食を抜くという考え方も一概には否定することもできませんが、休日には、上で述べたような方法を試し、トイレタイムがうまく取れるようであれば、普段の日も実行に移してみるという方法もとても有効な場合がります。

また、朝食を抜くと昼についつい多く食べてしまう場合があります。
昼に食べすぎると、それが原因で消化不良を起こし、胃腸を痛め下痢が続く原因を作るといった悪循環を引き起こす可能性が高くなりますので、出来るだけ朝食は食べることをお勧めしす。

3.夕食時の注意点

排便のリズムを整えるために、夕食の時間も大切です。
夜遅くに食べると、朝は胃がもたれ、朝食を抜いてしまうという悪循環になってしまいますので、規則正しく出来るだけ早く、遅くとも10時までに夕食を終わらせてしまいましょう。

4.早食いは胃腸に負担をかけ、下痢の原因へと発展!

早食いは止め、良く噛んで食べましょう。
早食いをすると胃腸に負担をかけ、消化不良になり下痢の原因になります。

ゆっくり良く噛んで食べましょう。特に胃腸の弱い方は、始めの一口だあけでも30回しっかりと噛みましょう。
食事の時間はゆっくりとり、リラックスして食べましょう。
適量をゆっくり良く噛んで食べると、生活全般のリズムも整いやすくなります。

5.食べる量、食べているものをシッカリ見直しましょう

下痢が怖いということが原因で、食べる量が少なくなっている人もいます。
下痢の症状があっても、腸の粘膜が傷んでいない場合や、細菌性の下痢でない場合は、食事の量を普通にとっても症状にはあまり影響しません。良く噛んでしっかり食べましょう。

また、食品添加物が多く入っているものは腸が敏感な方は下痢の原因になりますので、出来るだけ添加物の入っていない手作りのものを食べましょう。

過敏性腸症候群の場合は、特に禁止する食品はありません。
原則として健康な人と変わりなくいろんな食品を、バランス良く、腹八分目に良く噛んで食べる事が大切です。

無理に食事の内容を制限すると、それがストレスの原因になり症状を悪化させる場合があります。
飲みすぎ食べ過ぎに注意し、冷たい食べ物、飲み物は避け、無理のない食事を心がけましょう。
また、食生活に気をつけると同時に、腸内環境を整えるサプリメントを上手に利用し、体質改善を心がけるといいですよ。